ブルペンで投球練習するDeNA小園(撮影・鈴木正人)

見違えるような背番号18の貫禄だった。DeNA小園健太投手(21)がA班の宜野湾キャンプ初日の1日、投手陣で最後にブルペンに入った。

ソックスを上げ、パツパツの太ももと肩。熱視線を送る三浦監督の前で、パンプアップした肉体で地をはうような剛速球を投げ込んだ。「すごくいい手応えでした」と、オフシーズンの成果を見せつけた。

最大の変化は、課題だったフィジカルの部分。21年、2球団競合の末にドラフト1位で入団した大器で、技術面でのセンスはずばぬけていた。しかし、3年間で1軍では登板1試合のみで未勝利。「フィジカルは全然ダメだと思ってたので、今年のオフシーズンはそこに取り組みました」と向き合った。

勝負をかけた今オフ、森敬、中日村松に指導する安福トレーナーのもとを訪れて肉体改造した。脂肪よりも筋肉量での増量を意識し、ウエートトレーニングを強化。さらに増えた体重をボールに乗せるために、走り方のトレーニングも行い、50メートル走のタイムも縮まった。「シーズンよりオフの方がきつかった。バタンキューって感じで、家帰ってすぐ爆睡してました」と追い込んできた。

成果は身体とボールに表れた。体重の詳細は「ちょっと恥ずかしいので見た目で察してもらえれば」と秘密にしたが、「ユニホームは結構ピチッてますよね。足がピチるようになりました。周りからもデカくなったよねと言われます」と変化を実感。球速は計測しなかったが、ボールの威力も十分で、三浦監督は「ボールの質自体は良かった。ここ数年にない球の強さは感じました」と称賛した。

先発陣はバウアーが加入し、競争も激化する。「本当に今年が勝負。2月の実戦からアピールしてそこに入り込めるように頑張りたい」と覚悟をにじませた。4年目を迎える背番号18。がっちりした体から、覚醒の予感を漂わせた。【小早川宗一郎】

▽DeNA小杉1軍投手コーチ兼投手コーチ(小園のブルペンを見て)「体が大きくなって、過去にやってきた技術的なところがフィジカルにリンクした感じ。1発目のブルペンにしては去年とその前と比べても断然良かった。すごく楽しみです」

▽DeNA戸柱(小園のブルペン投球を受けて)「オフにしっかりやってきたなと。去年のスタートと見違えるように違いました。プレッシャーある中でサポートしていければ」

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【DeNA】小園健太、背番号18の貫禄と覚醒の予感…三浦監督の前で初日ブルペン「すごくいい」