ブルペン投球するヤクルト石川(撮影・河田真司)

壁を越え、45歳で進化する。球界最年長のヤクルト石川雅規投手が沖縄・浦添での春季キャンプ初日に、日本人選手一番乗りでブルペン入り。回転やバランスを意識し、オール直球で25球を投げた。先発ローテ枠の競争の中で、目標は20年以来の大役に設定。「何歳になっても先発やっている以上、開幕投手を目指すのが僕はすごく大事だと思う。これでいいやとか、自分で線引きしないように、しっかりと開幕投手を目指して。笑われても何でもいいので」と決意をにじませた。

オフにはレジェンドの思考に向上心を駆り立てられた。昨年12月、イベントでソフトボール女子の五輪金メダリスト、42歳・上野由岐子と共演し、合間に立ち話を交わした。自分の体を深く理解する知識量に驚かされた。

続けて実戦での心得を尋ねた。「(自分の力の)70%ぐらいしか出せない時はどうしてますか」。上野の答えは「そういう時に100%を出そうとするからいろんな力みとかが出でくる。(最初から)70%で投げられる準備を意識しています」だった。引き出しを増やし調子に左右されない投球への意識を強くした。「いろんな刺激をもらい、もっと野球がうまくなりたい」と成長意欲が湧き出た。

通算200勝に残り14勝で24年目を迎える。高津監督は「この世界は同じレベルならば強い気持ちのやつが絶対に勝つ。彼は欲深い。プレーヤーとしてすごく大事」。向上心は衰えない。ステップアップを追求していく。【上田悠太】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【ヤクルト】45歳になっても石川雅規「開幕投手」目指し日本人選手一番乗り、ブルペン25球