【阪神】青柳晃洋も鳴尾浜ラストにしんみり…渡米までの練習相手はあの先輩「甘えさえて」
フィリーズとマイナー契約を結んだ青柳晃洋投手(31)が慣れ親しんだ「鳴尾浜」に別れを告げた。
ポスティングシステムを使って米球界移籍が実現。契約成立の前もあとも変わらず、阪神の後輩と鳴尾浜で汗を流してきたが、2軍施設は1月いっぱいでクローズする。30日の午前中に鳴尾浜を訪れ、リハビリ中の高橋遥人投手(29)や世話になったトレーナー陣と握手を交わした。思い出が染みこんだグラウンドで最後の時間を堪能した。
「もう2度とないでしょう。寂しいですけど、仕方ないですけよね」
仲間たちが次々と、キャンプ地の沖縄に向けて施設を離れていく。こんな経験はもちろん初めてだ。
鳴尾浜は使えなくなるため、渡米までの練習場は甲子園の室内が中心になる。ただ、練習相手もいないため、不自由極まりない。その状況をイメージしたのか、キャッチボール相手として声をかけてくれたのが昨季限りで引退した2学年上の秋山拓巳氏(33)。「秋山さんに声をかけていただいたので、甘えさせてもらおうかなって」と頭を深々と下げた。
2月1日は現役選手にとっての「正月」。まったくの別世界に飛び込む青柳にとっても、新しい1日にある。不安と緊張と楽しみと。複雑な心境に寄り添う先輩の心意気がありがたかった。