【阪神】新加入ヘルナンデスが「対戦したい」と願う相手は…昨季同じメキシカンリーグ所属も未対戦
ハングリー精神旺盛なモーチョです! 阪神の新外国人ラモン・ヘルナンデス内野手(28)が29日、兵庫・西宮市内で入団会見に臨み、DeNA復帰が決まったバウアーとの対戦を熱望した。昨季はメキシカンリーグ82試合出場で22本塁打を放ったが、同リーグに所属した右腕との対戦はなし。サイ・ヤング賞経験者との初対決もモチベーションに変え、複数ポジションをこなしてジャパニーズドリームをつかみにかかる。
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身長193センチ、体重102キロの巨体が会見場に現れた。報道陣から驚きの声が漏れるほどの迫力。外の気温は10度にも満たず寒風が吹きつけていたが、ヘルナンデスの闘志は熱く燃えたぎっていた。
「全力でやることが一番。どういう活躍ができるかは分からないけど、全力で準備する。1つの夢を見つけるところでもある。その夢をさらに実現したい」
ビッグなモチベーションがある。DeNA復帰が決まったバウアーとの対戦だ。昨季ともにメキシカンリーグに所属したが、チーム所属の地区が違って対決は「チャンスもなかった」。今季は同じセ・リーグに身を置く。1軍でレギュラーの座をつかめば、相対する可能性は高い。「レベルの高いピッチャー。ぜひ対戦したい」と燃えている。
持ち前の長打力が最大の魅力。一方で内外野を守れる器用さも売りだ。藤川監督は「1人1つのポジションではない」と野手勢に複数ポジションを練習させる方針。ヘルナンデスも気合十分で「言われたところにいつでも行ける準備をするだけ。そこで100%を出せる準備をしてチームに貢献することしか考えていない」。前川らとの左翼争いはもちろん、あらゆる競争に割って入るつもりだ。
アメリカでは2Aどまりもメキシコで活躍。日本行きは念願だったという。21年から2シーズン阪神に在籍したロハスとはメキシカンリーグで同僚だった。「日本のレベルはすごく高いよとか、いいところだよ、と聞いていた」。元虎助っ人の言葉をきっかけに映像を視聴するなど「夢」となったNPB参戦を実現させ、「チャンスをいただいたので本当にうれしい」と満面の笑みで感謝した。
すでに日本野球の情報も収集済みだが、ハングリー精神旺盛な長距離砲は気を緩めない。2・1キャンプインへ。「今からベテランの選手や成績を残している選手に『どのような対応をしているのか』を素直に聞いて覚えたい。コーチも助けてくださる方がたくさんいると思うので、どういう対応をしていけばいいかを覚えていきたい」。貪欲に知識を蓄え、V奪回の使者になる。【塚本光】
<ヘルナンデスアラカルト>
◆生まれ 1996年3月2日生まれ、ドミニカ共和国出身。
◆球歴 14年にダイヤモンドバックス傘下でデビューし、19年には米国キャリア最高の2Aに昇格。マイナーリーグ6年間で通算打率2割6分6厘、53本塁打、270打点。22年からメキシカンリーグでプレーし、オールスターゲームの出場経験もある。今季はモンクロバで82試合出場、打率3割1分3厘、22本塁打、71打点。
◆アピールポイント 「すごく遠くまで飛ばす力」。
◆ニックネーム 「ラモン」か、「ラモン」を崩した「モーチョ」。
◆日本の野球の印象 「すごく強い。WBCでも優勝している」。
◆日本で食べたいもの ラーメンとすし。「昨日もラーメンを食べたけど、すごくおいしかったので、またいっぱい食べたいな」。
◆覚えた日本語 「水、ください」。
◆サイズ 193センチ、102キロ。右投げ右打ち。