C大阪田中駿汰(2024年5月11日撮影)

セレッソ大阪の元日本代表MF田中駿汰(27)が29日、2次キャンプ地の宮崎市からオンライン取材に応じた。

北海道コンサドーレ札幌から移籍2年目の今季は、強いリーダーの自覚をにじませた。

24日のJ2徳島ヴォルティスとの練習試合では、初めて主将マークを巻いた。当日の昼食時、アーサー・パパス新監督(44)から「リーダーシップを発揮してほしい」と要望された。

「任せられれば、その期待に応えたい。なかなか簡単ではないと思うが、そうなったら自分なりに頑張りたい」

一方で主将経験の話になると、ガンバ大阪ジュニアユース、履正社、大体大、札幌時代を思い出し、苦笑いした。

「主将をやったのは小学校が最後。大学では試合の途中で巻いたくらい。小学校卒業後はやっていないので(指名されれば)ほぼ初めてのような感じ」

昨季はDF山下達也(引退)が務めた主将の大役。その後任決定は、2月2日に宮崎キャンプを打ち上げて帰阪後になるが、いずれにしても田中も複数候補の中の1人だ。

今季の田中はセンターバックではなく、あくまでボランチを任される方向。昨季はフィールド選手で37試合に出場し、最長の3287分プレー。欠場した1試合は累積警告によるもので、背番号10をつけて常にフィールドのど真ん中で存在感を発揮するのが、自他ともに認める使命だ。

9日の始動時、田中はパパス監督の印象を「ミシャさんとかぶる」と言った。札幌で23年まで4年間、愛称「ミシャ」で親しまれたミハイロ・ペトロビッチ監督(24年限りで退任)から指導を受けていた。

だが、この日、改めて聞かれると答えは変わった。

「攻撃においても、守備においても、休んでいるひまがない。常に動き、頭で考えて、スピーディーなサッカー。すごい勢いがあり、乗ったら強いチームになるという印象。自分はボランチでやっていて、すごくやりがいを感じている」

主将に就いても、肩書がなくても、田中が攻守で先頭に立たないと、昨季10位だったC大阪の躍進は考えられない。

◆田中駿汰(たなか・しゅんた)1997年(平9)年5月26日、大阪・岸和田市生まれ。G大阪ジュニアユース、履正社、大体大から20年札幌入り。大学4年時の19年にU-22日本代表でトゥーロン国際出場、同年ユニバーシアード日本代表で三笘らと金メダル獲得、日本代表としてE-1東アジア選手権香港戦で国際Aマッチデビュー。24年C大阪に完全移籍、初めて背番号10を選択し、37試合3得点。J1通算171試合11得点。183センチ、73キロ。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【C大阪】新主将候補の田中駿汰「任せられれば期待に応えたい」練習試合では主将マーク巻き出場