DeNAバウアー(2023年8月撮影)

DeNAは27日、トレバー・バウアー投手(34)を獲得したことを発表した。昨季はメキシコリーグでプレーしたが、2シーズンぶりのDeNAへの復帰となる。背番号は2年前と同じ「96」。年俸は出来高払いを含め総額600万ドル規模(約9億3000万円)で単年契約を結んだ。

バウアーは23年にDeNAに電撃入団。19試合に登板し、10勝4敗、防御率2・76をマークした。月間MVPを2度受賞し、オールスターにも出場。20年のサイ・ヤング投手の実力を存分に発揮した。

1シーズンで数多く印象に残るシーン、衝撃を与えたが、最もインパクトを残したのは、7月1日の中日戦(横浜)だった。

2点ビハインドの6回2死一、二塁。岡林の二塁内野安打で、一塁走者の龍空が二塁も回って三塁に走ったが、二塁走者の石橋が三塁ストップ。牧が龍空を三塁に追い込んだ後、今度は石橋が飛び出し、捕手の伊藤にボールを送った。だが、連係がうまくいかず、オールセーフとなると、バウアーはホーム付近で数回、マウンドに歩きながら何度も叫んだ。

放送禁止用語も織り交ぜながら、何度もほえたが、2死満塁から中日高橋周は投ゴロ。自ら捕球し、一塁のソトを両手で制して猛ダッシュで一塁を踏むと、また腹の底からほえた。

「かなり腹が立った。誰に対してではなく、強いて言うなら自分自身。本来なら7、8、9回と投げたかった中で、ああいう状況になったことに腹が立った。あの回は自分としてもいい投球ではなかったし、自分のエラー(記録は安打)もあって、優勝するチームの野球ではなかった」

一連の行動に首脳陣、チームメートも驚いたが、試合後は冷静なバウアーに戻って、ほえまくった理由を淡々と語る姿が印象的だった。

23年はシーズン途中の5月に1軍デビューし、先発19試合で10勝をマークした。バッテリーを組むのは誰なのか。登板間隔は中何日になるのか。沢村賞は取れるのか。どんなイベントが行われるのか。バウアーの復帰で、数多くの楽しみ、関心が高まる。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【DeNA】2年ぶり復帰のバウアー、ファンの脳裏に刻まれる闘志むき出しでほえまくったシーン