自主トレに臨む日本ハム古川(撮影・河田真司)

日本ハム古川裕大捕手(26)が23日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷でノックを受けていたポジションはセカンドだった。

「去年の契約更改の時にも(球団に)『キャッチャー以外のポジションでも勝負したいです』と言ったので、今はその練習をやっている感じですね」

今オフの自主トレでは内野は全ポジション、外野もノックを受けている。

「必要とされるポジションで(試合に出たい)。そのために(投手以外の)全ポジションをやっている」

なりふり構っていられない、大卒5年目のシーズンだ。20年ドラフト3位で上武大から入団。即戦力捕手として期待されたが、結果が出ないシーズンを重ねてきた。1年目は1軍出場ゼロ。2年目は36試合出場も、3年目は17試合、4年目の昨季は1試合のみ。攻守とも思うような成績を残せず戦力外も覚悟したが、今季も契約を更新した。やれることを尽くす1年だ。

「捕手にこだわる必要はないのかなって思っていた。とにかく出ないと」

昨季も2軍戦では遊撃、二塁、一塁を守っていた。1軍では外野を守った経験もある。もっと言えば、大学時代も遊撃や一塁を守る試合もあった。チャンスをつかむためには、どこでもやるしかない。超ユーティリティーで勝負する。

「キャンプにはキャッチャーミット、内野用、ファーストミット、外野用を持っていきます」

2軍スタートの今春は守備だけでなく、打撃でも猛アピールが必要だ。

「去年の途中から、あまり引っ張りに行かずにショートの頭を越える逆方向を意識してやっていて感覚も良くなった。オフも継続して取り組んでいる。打撃も感覚はいい」

とにかく打って、どこでも守る。勝負の大卒5年目。がむしゃらにもがき、覚醒への突破口を切り開く。【木下大輔】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本ハム】古川裕大が本職キャッチャーに「こだわる必要はない」内外野で備え、勝負の大卒5年目