「栗山英樹の思考」「監督の財産」出版記念トーク&サイン会に出席した日本ハム栗山英樹CBO(撮影・黒須亮)

日本ハム栗山英樹CBO(63)が15日、都内で自身の著作「栗山英樹の思考」「監督の財産」出版記念トーク&サイン会に出席し、データ野球に言及した。

現代野球はMLBを筆頭に、野球に統計学を活用した「セイバーメトリクス」が発展。あらゆるプレーが数値化され、データ全盛の時代が到来している。一方でイチロー氏(51=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)は「見えるものしか評価しないのは危険」と、すべてをデータ任せにすることには警鐘を鳴らしている。

メジャー通の栗山CBOはデータと、人間が感じる「生」の部分の扱い方について、現場でも「めちゃくちゃ議論になる」と明かした。続けて「バランスが必要で、どちらも必要です。それをどう扱うか、どう処理するか、そういう時代に来ていて、自分の中でも大きな命題ですし、課題です。野球にとっては、初めてこれだけ大きなイノベーションが起こってる感じはします」と語った。

最後に「誰を(1軍に)入れたらいいんだ、誰の意見を取り入れるんだ。要するに正しいはない。その選手にとって今は正しいはあるかもしれないけど、その意見が全て正しいなんて世の中にあるわけない。そうではなくて、今の状況で我々は何を選択しなきゃいけないのかっていうのはいつも議論してるし、答えがあるわけじゃない。非常に思い悩みながら、でもやっぱり最後はトライ&エラーなので。失敗してもいいからやってみなきゃわからないっていう状況だとは思うので、それに関しては責任を持って前に進めてるつもり」と締めくくった。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本ハム】栗山英樹CBO、データと「生」の取り扱いは「めちゃくちゃ議論に。どちらも必要」