【阪神】坂本誠志郎「痛い目遭わされてきた」選手たちと自主トレ「いくらでも聞いて」最大限吸収
阪神坂本誠志郎捕手(31)が「呉越同舟トレ」で技を盗む。10日、愛媛・松山でヤクルト川端、中村悠、山田らとの合同自主トレを公開した。広島小園も参加する中、セ・リーグを代表する強打者たちを前に「いっぱい痛い目に遭わされてきた」と苦笑い。またとない濃密な意見交流の時間を1秒たりとも無駄にはしない。
「引き出しをいっぱい持っている人ばかり。試合になったら真剣勝負ですけど、もらえる技術、聞けることはいくらでも聞いて勉強して帰りたい」
世界一捕手から貪欲に学ぶ。23年のWBCで侍ジャパン優勝に貢献した中村悠は「捕る、投げる、止めるとかの技術もレベルがめちゃくちゃ高い」と師事。甲子園よりも狭い神宮でマスクをかぶる正捕手と配球談議も交わす。「狭い球場でやっているので、考え方も違えば参考になることもある」。技術、考え方ともに最大限吸収するつもりだ。
小園斬りへ、宿敵同士でヒントも出し合う。昨季の阪神戦で打率2割9分2厘と快音を許し、侍ジャパンでも主力に名を連ねた若武者。「キャッチャーがいっぱいいるので、みんなで小園の対策を練ってもいいかな」と冗談まじりで最大限に警戒する。
「いい打者を抑えようと考えることは野球界のレベルが上がることにも、自分の幅を広げることにもつながる」。今季は開幕戦から対決。「絶対勝った方がいいと思うし、負けていいことはない。しっかり143試合戦う準備をして、いいスタートを切る。そういう考えを持ってチームとしても個人としても臨むことが大事」と力を込めた。
昨季は64試合出場も、2軍再調整を経験するなど悔しさも味わった。開幕マスク奪取に向けて「チームの中心になって野球をやっていきたい思いもあります。藤川監督になって1年目で、しっかり頑張ってやらないといけない」と覚悟は十分。プロ10年目も進化を続け、藤川阪神をけん引する。【村松万里子】