【阪神】藤川監督が明かした25年打線プラン「4番森下」を置ける理由は「5番大山」
ニュー猛虎打線は4番森下! 阪神藤川球児監督(44)が6日、初めて25年の打順構想を語った。球団の年賀式に出席し決意表明を終えると、今季の打線について言及。4番に森下翔太外野手(24)を置き、精神的な柱でもある大山悠輔内野手(30)を5番に据えるプランを明かした。1番には不動のリードオフマン近本光司外野手(30)、そして3番には佐藤輝明内野手(25)。新生クリーンアップでリーグ王座奪還へ船出する。
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年末年始のリフレッシュを終えた藤川監督は、戦いへの歩みを進めていた。「さすがに正月終わってね、1月にノーアイデアというのはまずいので」。25年を戦う猛虎打線の構想は練り上がっていた。
打線の中心となる「4番」に名前を挙げたのは、森下だった。昨秋のプレミア12でも、侍ジャパンの4番を完走した大卒3年目。「井端監督も、すごく意外性のあるバッターで、すごい働きをすると言っていた。伸びてきている途中ですから、負荷を与える」。責任ある虎の4番で、さらなる進化を促すつもりだ。
伸び盛りの若手を起用できるのも「5番」には、信頼を寄せる主砲を据えるつもりだからだ。「4番はチームの大きな役割だと言っていますけど、私の中ではもっと深い気持ちで見ていて、大山で待ち構えたいというのが自分のプラン」。プレーや姿勢でチームを引っ張り、精神的な柱となる大山。主軸の最後にどっしりと置けば、間違いなく脅威となる。
そして「3番」には、チームの顔でもある佐藤輝。昨季の3番スタメンは1試合のみだが「佐藤の良さが発揮できるんじゃないかなと思って」と着想を得た。「シチュエーションに対して、読みやすくなると思う。相手に考えさせるという意味では、後ろに森下、大山が入ってきたら非常に楽しみです」。ライバルを迷わせ優位に立つ、強力な3人の並びだ。
この日は球団の年賀式に出席し、力強く決意表明。「日々順調であることを疑って、不安であることが正解と思えるような、そんな組織が最後、一番上にいるんじゃないかと思っています。監督として泥くさく、激しく戦っていきたい」。その直前には、近本と顔を合わせたという。「うちの1番バッターですからね。健康であることのお願いと、自分が思う近本の役割を明確に話すことができた」。不動のリードオフマンから新たなクリーンアップへ。新生猛虎打線でスタートする。【磯綾乃】
◆25年型打順構想 藤川監督が語った打順が、過去に実現した例はない。森下が初めて先発4番に入ったのは、24年8月13日巨人戦。初打席でグリフィンから本塁打を放ったが、現状では4番はこの1試合だけ。このとき3番渡辺、5番大山だった。また佐藤輝のスタメン3番は通算12試合で2本塁打、8打点、打率2割6分1厘。昨季は5月5日巨人戦の1試合で、3打数1安打。なお過去に大山の先発5番は186試合で、自身打順別2番目の多さ(最多は4番556試合)。近本は1番で同最多の640試合にそれぞれ先発している。