準々決勝 前橋育英対堀越 準々決勝で敗れ応援席にあいさつする堀越イレブン(撮影・小沢裕)

<全国高校サッカー選手権:前橋育英1-0堀越>◇準々決勝◇4日◇フクアリ

前回大会4強の堀越(東京A)が力尽きた。後半10分、堀越の守備の要DF森奏(3年)のトラップが大きくなったところ、ボールを奪われカウンターを浴び、相手エースFWオノノジュ慶吏(3年)に決勝点を浴びた。

森奏は試合後、松葉づえ姿で取材エリアに現れた。実は前半のセットプレーで着地した際、左足をひねっていた。取材も椅子に座って対応した。「ずっと痛くて…。けど最後の試合になる可能性もあったし、本当にこのために3年間頑張ってきた。あと1つで国立…。自分が引っ張っていかないといけない存在だったし、チームのためにやろうと思っていたんですけど、自分のミスで国立に連れて行くことができなかった。全部、自分の力不足です」。涙が止まらなかった。

前回大会は2年生で守備リーダーとして最終ラインを引っ張った。得点能力もあり、東京都大会では森奏の得点でチームを全国に導いていた。

「前回は先輩がいろんな経験を積ませてくれた。今回は自分が注目される中で、チームに迷惑をかけて…。自分のせいで今日は負けてしまった」

高校サッカーは終わったが、今後は中大に進学しサッカーを続ける予定だ。将来の目標はプロ。「まだ体も細いし、自分のプレーをもっと変えていかないといけない。プロとして、次は国立のピッチを目指したい」。悔しさを胸に、新たなステージでサッカーの成長を掲げた。【岩田千代巳】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【高校サッカー】堀越守備の要・森奏は試合中捻挫も強行出場「ずっと痛くて」ミスが失点つながり涙