山本拓実

日本ハム山本拓実投手(24)が“ダル風”トレーニングでバージョンアップする。目標に掲げる来季守護神奪取に向け、今オフは動作解析を行い、右足の力が左に比べて弱いことが判明。パドレス・ダルビッシュ有投手(38)も行っている左投げの動作を取り入れたメニューで、右足の強化を図っている。

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山本拓が筋力バランスを整え、ワンランク上の投手へとステップアップする。投球フォームの動作解析を受けた結果、「左足が器用で右足が不器用という感じ。左の方が効率良く力を伝えられて、パワーも強い」ことが判明。「昨オフは、微妙に体のバランスが崩れたりとかがあった。今オフは自分の体をもっとうまく扱えるように」と新テーマを掲げた。

右足の筋力や操作性を左のレベルに高めるため、重いトレーニング用ボールを左投げし、普段とは逆の右足を踏み出す練習に励んでいる。2カ月ほど続け「意外と(踏み出す)足がブレたりする。左と同じように動けるようにしたい」。地道な取り組みを続け、167センチの小柄な体で、さらに強いボールを投げられる体に仕立てる。

メジャーで戦うパドレスのダルビッシュ有も、左右の筋力の均衡を図るため、左投げでキャッチボールや遠投をするルーティングがある。筋力の均衡を整えることは、世界トップの投手も意識する。山本拓は「左足でできることを右足でもできるように。右利き左利きの概念をちょっと超えたい、みたいな取り組みです」。脳も活性化させ、埋もれていた力を引き出す。

昨年結婚した夫人と今週末に挙式予定も、新婚旅行は来オフ以降にお預け。「この2、3年は僕の野球選手として大事な時期。奥さんにも理解してもらいました」。今季は自己最多の36試合に登板し6勝3ホールド、防御率1・82。飛躍の1年を、さらなる進化につなげる。【永野高輔】

◆ダルビッシュの左投げ 日本ハム在籍時からキャッチボールなどで取り入れ、ブルペン入りしたこともある。本人は「体のバランスを考えて」と意図を説明している。メジャー移籍後もルーティンとなっており、遠投や変化球を投げることもできる。昨年のWBCで侍ジャパンに合流した際にも左投げキャッチボールを披露し、栗山監督も「(左投げが)素晴らしい精度です。びっくりした」と話していた。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本ハム】山本拓実が“ダル風”トレでレベルアップ 筋力バランスを整える