札幌市内のレストランで行われたトークイベントに参加した日本ハム今川(右)(撮影・永野高輔)

米国武者修行で鍛え直す。日本ハム今川優馬外野手(27)が来年1月に、初の米国での自主トレを敢行する。メジャーリーガーも指導する個人コーチから打撃面の指南を受け、武器の長打力に磨きをかける。今季は過去最低の1軍出場6試合と、悔しいシーズンに終わったが、雪辱の25年に向け、100万円を超える自己投資で、レギュラー奪取を狙う。

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悔しい思いを力に変える。契約更改の時点では迷っていた米国での自主トレだったが、今川は「行くことに決めました。予算もかかるので悩みましたが、行かないで後悔をしたくない。もし僕に合わなかったとしても、いいきっかけにはなる」と気を引き締めた。

パートナーは、大学時代にメジャーのトライアウトを受けた際に知り合った指導者で、一線級のメジャーリーガーの個人指導も行っているという。「ポイントが近くても、しっかりライナーでヒットコースに飛ばす技術を。角度もそうですけど、そういうところをより掘り下げて見てもらえるコーチなので。そこを重点的にやりたい」。帰国後も継続してオンラインで指南を受ける。

13日には都内で「外野手会」が開催された。森本外野守備走塁コーチも含めた8人が参加。同コーチから「みんな年俸上がったのか」と問われたが、7選手のうち今川以外全員、増額か現状維持だった。「僕だけ『ダウンでした』って。来年は僕も結果を出して、年俸もアップして、気持ちよく外野手会に参加したい」と“雪辱”を誓った。

ほとんど1軍の試合に絡めなかったことを、痛感する瞬間がある。エスコンフィールドで自主トレをしていると、大型ビジョンに今季を象徴するシーンが何度も流れ、チームメートが奮闘する映像が続く。「あれを見て…うってなります。込み上げてくるものがあって…野球は自分がやってなんぼだと。見ているだけではつまらない」。初の米国武者修行でバージョンアップし、来季の主役に躍り出る。【永野高輔】

○…今川が札幌市内のレストランでのトークイベントに参加し、高校時代に描いていた将来像について明かした。東海大四(現東海大札幌)時代は甲子園に出場も、レギュラーではなかった。「高校卒業後は野球に関われる理学療法士になりたいと考えていたら、高校の監督に『大学でも野球を続けてプロ目指していいんだぞ』と。死ぬ気でやってみようという気持ちになりました」と、大脇前監督の言葉を思い出していた。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本ハム】今川優馬が初の米国武者修行「後悔したくない」メジャーリーガー指導コーチから指南