後半、途中出場したMAKINO JAPANの高梨臨(右)にピッチ上で声をかける槙野(撮影・加藤哉)

<槙野智章引退試合>◇14日◇ノエビアスタジアム神戸

元日本代表DF槙野智章(37)が14日、ノエビアスタジアム神戸で引退試合を行った。「MAKINO JAPAN」の一員として、在籍していたヴィセル神戸のメンバーを中心とした「KOBE STARS」と対戦。クラブや日本代表でともに戦った仲間と、笑顔あふれる1日となった。元日本代表MF中村憲剛(44)、元北朝鮮代表MF梁勇基(42)も同日に引退試合を開催し大盛況だった。(一部敬称略)

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お祭り男が盛り上げた。「MAKINO JAPAN」で出場した槙野はFWポドルスキの突破を止め、鋭いクロスをヘディングでクリアするなど、現役さながらのパフォーマンス。前半24分にはPKで先制点も決めた。試合終了間際には、村上主審から「過度の喜び」で警告。3年前の同主審の引退試合でも警告を出されており、「(当時と)合計で2枚で退場です」と宣告された。最後は主役がいなくなる異例のシナリオ。最後まで観衆を楽しませた。「終始興奮しっぱなしで、夢の中にいる感じ」と話した槙野にとって、約1年前から演出の構想を練り、ピッチ内外のあらゆる仕掛けに関わった一大イベント。「プレーした選手、ファン、サポーターの方々に楽しかったと言ってくれたので100点」と充実の表情で振り返った。

唯一の心残りは、妻に最大の歓声を奪われたこと。試合終了間際にPKを獲得した場面で、妻で俳優の高梨臨が背番号10のユニホーム姿で交代出場した。「臨ちゃんが出てきた時が一番盛り上がっていた。全部取られた感じ(笑い)」。最後に主役の座を奪われたことには悔しさを隠さなかった。最後のイエローは妻のゴール後。パフォーマンスとしてコーナーフラッグを抜いて歓喜の輪を作ったクライマックスシーンだった。【永田淳】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 異例の退場より心残り「臨ちゃんに全部取られた」妻・高梨臨への歓声に悔しさ/槙野智章引退試合