静岡学園中がPK戦制し4連覇 高等部と同じ、個人技スタイル貫き頂点 県U14新人サッカー
<サッカー:県U-14新人サッカー大会:静岡学園中3(6PK5)3浜松開誠館中>◇14日◇決勝◇IAIスタジアム日本平
静岡学園中が3-3からのPK戦の末に6-5で浜松開誠館中を下し、大会4連覇を飾った。前半、2年生DF秋山奏翼(そうすけ)が右足で先制。その後はシーソーゲームの打ち合いとなり、2度の2点リードを追いつかれるも、PK戦では6人が成功して競り勝った。今冬の全国高校サッカー選手権に出場する「兄貴分」高等部と同じ個人技スタイルで頂点に立った。
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静岡学園中は試合を優位に進め、最後まで個人技スタイルを貫いた。前半からボールを保持して、複数人が絡みながらゴールに迫った。同25分、左サイドを突破。クロスに逆サイドから走り込んだDF秋山が右足ダイレクトでねじ込んだ。相手を揺さぶる理想の展開で先制点。同28分にはMF亀川潤(2年)が個人技でリードを広げた。ただ、試合運びには課題が残った。
3-1で迎えた後半中盤以降、安易なミスで失点。終了間際にも同点ゴールを許した。主将のMF山田栞汰(2年)は「焦りもあって2失点してしまったことは課題」。延長戦で決着がつかず、PK戦に突入。6人が決めて辛くも競り勝った試合展開に、秋山も「僕らは全国で勝つことを目指している。こういう経験を今後に生かしていかないと」と反省を忘れなかった。
ドリブルとショートパスを駆使しながら攻めるスタイルは高等部と同じ。岡島弘高監督は「今年はこだわってやれる選手が多い。徹底したボール保持を目指してやっていきたい」と先を見据える。今大会は登録メンバー全選手を起用。選手には勝負にこだわる姿勢を求め「公式戦でPK戦を経験できたことも大きい」とさらなる成長に期待した。
28日開幕の全国高校選手権には、中等部全員で応援に向かう。「兄貴分」のプレーを間近で見ることも成長につながるはずだ。秋山は「静学らしいサッカーをして全国の人を魅了してほしい」とエールを送った。【神谷亮磨】
○…敗れた浜松開誠館中だが2度の2点ビハインドを追いつく粘り強さは、見せた。終始相手にボールを握られる展開でも体を張ってゴールを死守。カウンターから効果的に得点を重ねた。体調不良などで主力メンバーの一部が不在の中でも善戦したことは今後につながる。主将のFW半場温人(2年)は「1年生がたくさん出ていたけれど、やれた部分はあった」と悲観しなかった。