契約更改を終え会見する日本ハム田宮(撮影・黒川智章)

来季は走攻守でもっと“ゆあビーム”を発動だ。日本ハム田宮裕涼捕手(24)が4日、北海道・北広島にある球団事務所で、2300万円増の年俸3000万円で契約更改した。プロ6年目で初めて開幕スタメンマスクをかぶり、シーズンを通して躍動した結果が評価されて大昇給。10月末に手術した右肘の経過も順調で、25年は2年連続2桁盗塁、打率3割、盗塁阻止率4割を目標に掲げた。

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“ゆあスマイル”を浮かべた田宮が会見場にやってきた。来季の年俸を聞かれて「えーっと、3億です!」。ざわつく報道陣を見て、すぐに「1桁、間違えました」とニヤリ。ゼロが1つ取れても大幅昇給は変わらない。「来年の数字を今年以上に」。25年は走攻守でキャリアハイの今季を超える。

走では「盗塁は来年も2桁走りたい」。光のごとくダイヤモンドを駆け抜ける“ゆあビーム(走)”が開花して今季は10盗塁。2年連続で2桁盗塁となれば、球団の捕手では84年大宮龍男以来41年ぶりで、球界でも84~86年の西武伊東勤が最後だ。重い歴史の扉をこじ開けるために、今オフは「瞬発力も鍛えたい」と練習メニューも工夫して2桁継続を誓った。

攻では「打率3割」。今季は春先に首位打者を争ったが後半失速。盗塁をした日は想像以上に肉体への負荷もあり、徐々に打撃が崩れて打率2割7分7厘で終わった。シーズンを通して走れて、安定した打撃をするために「やっぱ下半身は強くないとダメ」。足腰強化にも取り組む中で「もうちょい長打も」と、外野の間を抜き、スタンドへと突き刺す“ゆあビーム(打)”も増やす。

守では「盗塁阻止率4割」。10月30日に手術した右肘の回復も順調で、スローイングも「近々、始めようかな」と来春キャンプには間に合う見通し。今季は盗塁阻止率が3割6分7厘でリーグ2位。右肘に痛みを抱えていたシーズン後半はあまり発動できなかった元祖“ゆあビーム”のメンテナンスが終われば、目標は射程圏内だ。

さらに2年連続の開幕スタメンへ向けても“ゆあビーム(目)”を送る。来季開幕投手内定の金村とは今季も主にバッテリーを組んだ。だがそのアドバンテージに慢心せず「アピールして自分でつかみ取りたい」。真価が問われるブレーク翌年。打って守って走れる希少な捕手は「来年もしっかり続けたい」と力強く話した。【木下大輔】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本ハム】田宮裕涼「下半身は強くないとダメ」来季は走攻守でもっと“ゆあビーム”発動だ!