【柏】井原正巳監督退任 後任は浦和元監督のリカルド・ロドリゲス氏最有力
柏の井原正巳監督(57)が今季限りで退任することが3日、分かった。複数の関係者によると、後任に、徳島や浦和を指揮したスペイン人のリカルド・ロドリゲス氏(50)が最有力候補で、新監督に就任することが濃厚だ。
井原監督は、現役時代は「アジアの壁」として日本代表の最終ラインをけん引し、引退後は柏のコーチ、福岡の監督を歴任。18年から柏のヘッドコーチに再就任した。23年5月、ネルシーニョ前監督が成績不振で退任し、ヘッドコーチから昇格する形で監督に就任した。一時は最下位に沈むも、夏の中断期間で守備を整備。どん底から最終節でJ1残留に導き、天皇杯では決勝に進出。決勝は川崎Fと好勝負を繰り広げるも、PK戦の末に惜敗し準優勝だった。
今季はアグレッシブな攻撃を掲げて進化が期待されたが、再び残留争いに巻き込まれた。FW細谷真大、DF関根大輝がパリ五輪日本代表やA代表に選出される一方で、直近は5試合連続で後半追加タイムの失点で勝ち点を失い、最終節まで残留が決められず。結果として昨季からの上積みを示すことができなかった。
クラブは体制の一新を決断。井原監督の退任と、ロドリゲス氏の招聘(しょうへい)へ動いた。ロドリゲス氏はボールを保持し攻守でアグレッシブなサッカースタイルで、徳島をJ1昇格、浦和では天皇杯優勝、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝まで導いた。柏は下部組織から、技術を駆使し、球際で戦う選手育成に定評があり、ロドリゲス氏のスタイルとも一致する。新体制で来季の飛躍を目指すことになる。