契約更改後、会見する広島大瀬良(撮影・加藤孝規)

3年契約の3年目シーズンを終えた広島大瀬良大地投手(33)が3日、マツダスタジアム内の球団事務所で契約交渉を行い、2000万増の2億円プラス出来高の総額5億円の2年契約を結んだ。広島投手では前田(タイガース)、黒田球団アドバイザーに次ぎ、3人目となる2億円超え。複数年契約を終えたシーズンオフに、新たに複数年契約を結ぶ投手は広島では初。球団からの高評価に「(3年契約の)1、2年目が悔しい結果になっていたので、ダウンという思いもあったのですが、今年1年の頑張りを評価してもらった」と感謝した。

大瀬良は今季、シーズンを通して先発ローテーションの柱を担った。打線とかみ合わずに勝ち星は6勝(6敗)にとどまるも、登板日のチーム戦績は16勝7敗2分けと9つの貯金をもたらした。防御率は1点台の1・86。6月7日ロッテ戦では、ノーヒットノーランを達成した。ただ、チームは9月4日まで首位を守りながら、そこからまさかの転落で2年ぶりBクラスとなる4位で終えた。「歯止めをきかせなきゃいけない立場だったと思うが、それができなかったことで非常に責任も感じてます。何をすれば1年間通して自分たちらしい野球、それぞれの投球、打撃ができるかなと考えながらオフシーズン過ごしたいなと思ってます」。大黒柱として、悪い流れを断ち切れなかった責任を口にした。

来季はチーム最年長投手となる。ここ数年は、「エース」という看板にこだわらず、ただチームのために身を粉にしてきた。広島先発陣も床田や森下が新たな大黒柱となることが期待され、大瀬良自身も「トコ(床田)と(森下)暢仁がやっていかなきゃいけないだろうというのは、周りもそうだし、僕も思ってはいます」と認める。ただ、不安なく投げ抜いたシーズンをへて、新たな思いも芽生えた。「簡単にどうぞどうぞと譲ってしまうのも、彼らにとってもいいものなのかなと。邪魔なおっさん1人いるくらいが、彼らにとってもいいんじゃないかなと思うので。そういう立ち位置でいられるよう、しっかり頑張りたい」。来季、2年ぶり開幕投手にも意欲を示した。シーズン最終戦で新井監督が口にした「強い選手」というメッセージに、来季は投球と姿で示していく。【前原淳】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【広島】2年総額5億円で更改の大瀬良大地「邪魔なおっさん」宣言 床田寛樹&森下暢仁の壁になる