甲子園歴史館のトークショーに参加した中野(撮影・加藤哉)

早くも生涯タテジマ宣言!? 阪神中野拓夢内野手(28)が1日、甲子園歴史館で行われたトークショーに参加し、約3000人もの応募から選ばれた200人のファンを、あふれる猛虎愛で安心させた。

イベント中盤の質問コーナーで、ド直球を投げ込まれた。FA宣言した大山の残留発表まで「やきもき」していたという1人の男性ファンが声を大にした。「多くの阪神ファンの前で、FA宣言せず、生涯阪神タイガースをここで宣言してくれないでしょうか?」。会場に湧き起こったたくさんの拍手。中野は冷静に「自分の前に近本さんもまだありますし、そこの判断を見ながらになると思いますけど」と答えた後、真っすぐな目で言った。

「やっぱり自分がタイガースに拾っていただいたというのはもちろんある。こんな素晴らしいファンは他にいないので、タイガースでずっとできたらいいなと思います」。その回答にこの日一番の大きな拍手が湧き起こり、中野も優しい笑みで応えた。

順調にいけば、3年後の27年シーズンに同期の佐藤輝らと国内FA権を取得する見込み。その時の自身の状況、チームの状況がどうなっているかは分からないが、目の前のファンが示した熱い「残留予約」が胸に響いたことは確かだ。「残ってほしいという気持ちがすごく伝わりましたし、これだけ応援される球団というのはなかなかない。そこは大事にしなきゃいけないなと感じました」。三菱自動車岡崎から20年ドラフト6位で入団し、来季はプロ5年目。「年々タイガースでやりたい、ずっとやりたいって気持ちは強くなってるかなと思います」と猛虎愛を明かした。

FA残留を決めた大山が喜んだのは、ファン感謝デーで自身の赤いタオルをたくさんの人が掲げる光景。そのシーンは目に焼き付いている。「もっとたくさんファンを増やしたいですし。自分もああなった時に、してもらえたらうれしいなと思いながら見ていました」。もっと活躍して、もっと愛される選手に。誓いを新たにした1日になった。【磯綾乃】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【阪神】中野拓夢、生涯タテジマ宣言!?「こんな素晴らしいファンは他にいない」あふれる猛虎愛