エスコンフィールドに準備された「清宮フレンズ」の舞台を背にキャッチボールをする日本ハム北山(撮影・木下大輔)

「プレミア12」に出場した日本ハム北山亘基投手(25)が29日、エスコンフィールドで自主トレを本格始動した。

侍ジャパンで同僚だった中日高橋宏斗投手から教わったスプリットを試投するなど、約1カ月間の代表活動で飛躍のヒントを発見してチームに帰還。愛称“教授”の右腕は今オフ、代表で得た研究材料を元に実証実験を重ねて、さらなる飛躍を目指す。

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北山が何げなく言った。山本拓とのキャッチボール中に「宏斗から教えてもらった」。投げたのはスプリット。侍ジャパンで同僚だった、中日高橋宏から伝授された来季の勝負球候補だ。プレミア12では4試合で中継ぎ登板。持ち球のフォークと比べ「より真っすぐに近い感じで、来季へ向けて改良して武器にしたい」。先発投手としてのレベルアップへ向けて“宏斗スプリット”を研究テーマとした。

自身のフォークは140キロ前後だが、150キロ超の直球と「球速差がありすぎると打者はすぐ違いに気づく」。課題と感じていた中で「日本代表の選手もみんな落ち球がいい選手ばっかりなので、そこは成績を残していく上では必要な部分だと思う」と実感。最高の教材を間近で見ることができた。

高橋宏のスプリットは140キロ台後半で「真っすぐの軌道から、打者が振り始めるぐらいで急にスッと落ちる」。代表活動中に近くで見て、本人にコツを聞いて、自らも投げてみた。「145キロ前後が出れば。精度を上げたい」と取り組むことに決めた。

侍ジャパンで過ごした約1カ月間は、成長へのヒントを発見する日々でもあった。「細かくいろんな選手を観察して、技術的な部分と体の特徴を自分なりに見て、いろいろ質問した。同じ質問を各選手にした時に感覚や答え方が違うところの差は何なのかを、今までの知識と照らし合わせて答え合わせもできた」。多くの研究材料を得て25日に北海道へ戻り、この日から本格的に再始動。オフも妥協せずに、勝てる投手への探究を続ける。【木下大輔】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本ハム】北山亘基、来季は“宏斗スプリット”侍で高橋宏斗直伝の魔球を実証実験重ねて武器に