契約更改を終え会見する日本ハム細野(撮影・黒川智章)

日本ハム細野晴希投手(22)が来季は不出世のスーパーアイドルばりのムーブメントを巻き起こす。

27日、北海道・北広島にある球団事務所で現状維持の年俸1300万円で契約更改。ドラフト1位で指名された1年前と比べ、かなり長髪となった最速158キロ左腕。2年目は髪の長さを「『平成のキムタク』ぐらいいきたい」と言ってスマイルを浮かべた。

もちろん髪形以上に野球で目立つつもりだ。23年ドラフト1位のプライドが、来季の目標にも透けて見えた。色紙に書いたのは「15勝」。今季は2試合登板も未勝利に終わり、シーズン中は「来年10勝という目標を掲げていた」というが“ちょ、待てよ”と思った。「今年の最多勝は14勝で、(西武)武内が新人王で10勝。同じでは2年目なので絶対にダメだと思った」と高い目標にチェンジした。

15勝をクリアするには、故障に強い体づくりが必須だ。今季も7月に左肩を痛めて後半戦は投げられないロングバケーションを強いられた。故障防止へフォームを見直している中で再び“ちょ、待てよ”と頭に浮かんだのは東洋大時代の恩師。パリ五輪では陸上日本代表コーチを務めた同大助教の「小林海先生」だ。

12月は東洋大に通ってプロ2年目のビューティフルライフにつなげる。大学時代に小林先生から学んだトレーニングで体幹などが鍛えられ、野球でも結果を出せるようになった。左肩への負担を少なくするため、胸部をしっかりひねるフォームに取り組んでいる現状と重ね合わせて当時の取り組みは「今思えば、胸椎の屈曲・伸展って回旋にすごい大事な動きだった」と振り返り、再び教えを請うことを決意した。

セミロングの髪をなびかせながら今オフの自主トレで成長できれば、馬力十分のエンジンが肉体に備わる。「アベレージで150キロが目標。全体的な出力も上げていけば、何とかいけるライン」と飛躍の土台を築いて来季は日本ハムのヒーローとなる。【木下大輔】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本ハム】細野晴希が目指すのは「平成のキムタク」!? 来季は10勝…“ちょ、待てよ”15勝だ