【NPBアワード】巨人菅野智之、MVP手土産にMLBへ「オールドルーキーすぎる」を目標に
<NPB AWARDS 2024 supported by リポビタンD>◇26日
巨人菅野智之投手(35)が最高の箔(はく)を付けて海を渡る。26日、都内で開催された「NPB AWARDS 2024 supported by リポビタンD」に出席し、4年ぶり3度目となるセ・リーグ最優秀選手賞(MVP)に選出された。最多勝(15勝)、最高勝率(8割3分3厘)などに続き今季6冠目。海外FA権を行使して、メジャー挑戦する決断に至った経緯も説明した。パ・リーグはソフトバンク近藤健介外野手(31)が初のMVPに輝いた。
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スポットライトが最高に心地よかった。セ・リーグ投手では歴代最多の3度目のMVP。菅野は「去年の今ごろは菅野がMVPをとると思っている人は誰もいなかったと思います。野球選手のステータスじゃないですけど、毎年、アワードに行くのが1つの目標でした」と胸を張った。
最高の名誉を手にメジャー挑戦に向かう。決断に至った心中を明かした。今季の「最初から行こうと思っていました」。ただ昨季は4勝。海を渡るには結果が必要だと分かっていた。「胸を張って、そうやって言えるシーズンにしないといけない」と覚悟を決めた。
最終的に決断したのは、阿部監督を胴上げした後だった。達成感があった。「やっぱり僕自身、FAではありますけど、前回ポスティングで行くとなった時、若干、後ろめたさはあった。今回、行くにあたってすごくいろいろな人が応援しているって言ってくれました」と心中を語った。ポスティングシステムでのメジャー移籍を目指した20年オフは契約合意しなかった。その4年前とは違う感情で、夢を追う。
苦しんだ昨季を乗り越えた復活。「みんなにいい刺激になればいい。(坂本)勇人さんだったり、(中川)皓太にも頑張ってほしいと思っている。そういう人たちの励みにもなればいいのかな」と願った。来年のMVPは「勇人さんにとってもらいたいです」と言った。
米移籍が実現すれば、来季は35歳の新人となる。「オールドルーキーすぎるでしょう。そういうのを目標に頑張りますよ」。新たなステージでも輝く。【上田悠太】