取材対応する楽天田中将(撮影・山田愛斗)

自由契約となる楽天田中将大投手(36)が26日、楽天モバイルパークで取材対応した。今季推定年俸は2億6000万円。球団からは野球協約の減額制限(年俸1億円以上は40%)を超える来季年俸を提示され、自由契約となる道を自ら選んだ。

一問一答は以下の通り。

-決断に至った経緯は

まあその辺については僕の個人的な思いについては(自身YouTubeチャンネルで)出したので、あらためる感じはないので、他に聞きたいことあれば、新しいことを言っていった方がいいと思うんですけど。

-退団表明した今の心境は

一番はやはり選手としてやっていく上で、一番はやりがいをどれだけ感じられるかってところが一番、やはり自分としては大きいですし、そこをいつもやはり一番に考えて決断はしてきたので、いろいろ本当にたくさん考えましたし、その中でこういう答えを出すことにしました。

-プロのスタートを切った仙台を離れる可能性が高くなったが

それはもちろんドラフトで、くじ引き引き当てていただいてですね、入団した球団ですし、1からこのプロ野球生活をスタートするところ、育てていただいてメジャーリーグに行くタイミングでも、ポスティングというシステムで球団に認めていただかないと出られないタイミングでも、快く送り出していただいて感謝しかないですし、こうして2021年ですか。再びイーグルスに戻ってくることになった時もですね、温かい言葉をかけていただいて、戻ってくることになって。自分の中では、やはり苦しいこの4年間で、なかなか期待に応えることはできなかったですし、そこは球団に対してもそうですし、ファンの方々に対しても期待に応えることができない苦しい4年間でしたけども、繰り返しになりますけど、本当に球団には感謝しかないです。

-大幅減となった来季の年俸を提示された時の思い

報道は臆測のような報道が1人歩きしていて、こちらも困惑しているんですけど、そこに関しては特にこちらから言うことないですね。結果が出なければそこは下がるし、活躍すれば上がるし。ダメだと思われればカットされるし。その中で球団と実質1回ですね。提示があった時に15分くらいですかね全体的に、その時に提示を受けた時にですね、自分個人的には受けた印象としては、もう期待はされていないんだなと。最適な言葉が、なかなか思い浮かばないですけど、これはちょっと出て、新しいところで求められるところでやるのが自分にとって一番だなと。そこは一番、冒頭でも話させていただきましたけど、そこを一番に選択してきたので。いろいろお金だ、なんだっていう論調も流れてますけど、1つ思い出していただきたいのは、そもそも21年、イーグルスに戻ってくるタイミングの時に、それ以上のオファーを蹴って、そもそも戻ってきてるので。イーグルスから出されたオファーよりも上のオファーは事実としてあったので、そこをもう1度思い出していただきたいというところはあります。とにかく期待をかけてもらって、やりがいを感じるところでやりたいというのが一番です。

-新しい球団を探すことについてはポジティブ、楽しみな部分もあるか

まあそうですね。本当に今後、どういうふうになるかは分からないので。そこは本当に不安ですけども、ただ、自分としてはまだまだやれると思ってますし。今年1年投げられなかったっていうことは、なかなかこうタフな状況だとは思いますけど、まだまだ本当に体は今現在、元気ですし、シーズン後半に投げているところはお見せはできてるんで。オフもいい感じで、今のところこう調整して練習重ねることできてるので。自分の中では来年、今年よりももっとできるというふうには思っています。

-今年1年は何もできなかったと話していたが、それを踏まえてももらったオファーは残念だったか

そういうふうに見られて、イーグルスからはそれがもう評価だと思うし。オファーをいただいたっていう事実はありますけど、個人的にはもう…実質もう居場所はないんじゃないかっていうぐらいのやはり。直接やはりそんなことは言いませんよ。言わないですけど、受け取る側としては、そう受け取りました。

-200勝も仙台で達成したかった

もちろん、そのつもりでした。やはりいろいろありますし、人生。やはりこう、うまくいってた時には、そんなにね、いろんなことを気にはしなかったでしょうけど、こうしてなかなかこううまくいかなかった時ほど、いろんなことが大事なのかなって自分では思うので。なんとかやはり乗り越えて、来シーズンたくさん勝ちたいですし、まあ200は1つそこはありますけども、自分の中ではそこがゴールじゃないですし、もっともっとその先があると思っているんで。っていう思いですかね。

-「やりがい」という言葉は、先発として立ち続けたいという思いが一番強いか

いや、基本的にやはり今まで、今ここでお話をした中でもありましたけども、基本的にはもうやらなければ下がるっていうのは当然で、そこは受け止めて来シーズンもプレーするっていう気持ちではありましたけども。やはり球団からのいろんな部分ですね。ちょっともう出るしかないなと。そこら辺に関しては、なかなか交渉事でもありますし、なかなかこう、はっきりとクリアには言えないですけど。

-復帰登板の前に苦しんだ1年を良かったものにしたいと

それでやはりこう、今いろいろこう取り組んでやっていて、もう今はもう練習するしかないですけど、ゲームがあるわけじゃないですけど。今年やっぱり投げてたものよりいいものは出せると思ってます。

-決断までは結構悩んだか

いろいろ考えました。たくさん。感情的になるのが一番いけないと思ったので。やはり時間をかけながら、いろんなことを考えました。それは。

-ご家族とか周りの方とかにも相談は

そうですね。その、どうしようかっていうところはもちろん。家族とはやはり一番、特に妻ですね。話しましたし、やっぱり、なかなか簡単なことではないので、時間をかけてっていうところですかね。

-新たなプレー先はNPBをイメージか

そうですね、はい。そういう、まあまあ縁があればっていう感じですね。はい。

-例えばアメリカとかは

それは分からないですね。どういう状況になるかによると思うんで。ただ、現実的にそういうオファーが届くかっていうと、そこからオファーがないんじゃないですかね。でも分かんないですよ。どうなるか。

-ルール的には一応、楽天とも再交渉も可能だが

考えてないも何も、別にそういうお話もないですし。なんかバックアップという感じのコメントもされてましたけど、そういう話も一切してないんで、ちょっとこちらも困惑してるところではありますけども。

-チームメートへの報告は

昨日、納会あったので、みんなとは。みんなには報告できました。

-頑張ってくださいと

そうですね、はい。いろんな話しながら、はい。

-先日のファン感謝祭の時点ではもう決断は

それは当然。はい。

-その時はどんな思いでファンに自分の姿を見せていたか

いや、もう別に何かこう、その前になんか答え出して、自分の中でそのファン感を変な空気にしたくなかったんで、答えを出す、伝えるにはその後の方がいいかなっていうふうにあったんで。僕としては別に普通に、いつも通りファンの方々に楽しんでいただきたいなと思っていましたし、なんとか盛り上げたいなっていうふうに思っていたんで、そこのスタンスは僕は変わらなかったです。

-ファンは何も知らない状況だったが、ファンの声をどう感じたか

「頑張ってね」っていう声は、イーグルスの選手として声をかけていただいていたのなら、そこはちょっと違う形にはなってしまいますが、1人の選手として田中将大を応援してくださっている方には、どんな形であれ、頑張るというのは違いはないと思います。

-「イーグルス=田中」というイメージがある中でファンはショックを受けているが

感謝しかないです。そこは。ファンの方々にも育てていただきましたから。皆さんに応援をしていただいて、背中を本当に押していただいていましたから。僕個人としては、最後までイーグルスでプレーすることができるのであれば、ベストだと思いますけど、これはいつどうなるか分からない。入団した球団ですべて、長期間プレーして、そのチームで終われる選手が何人いるんだというところ。自分で引退というところで。それができる人は本当に限られた人しかいないと思いますし。こればかりは仕方ないと思います。

-さびしい思いは

それは当然ありますよ。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【楽天】田中将大、大幅減に「もう期待はされていないんだなと」「一番はやりがい」一問一答