最優秀バッテリー賞を受賞しインタビューを受ける巨人菅野(撮影・鈴木正人)

日本野球機構(NPB)は25日、今季のベストナインを発表した。プロ野球担当記者による投票で選出され、海外FAでメジャー移籍を目指す巨人菅野智之投手(35)は4年ぶり5度目の選出となった。菅野はこの日、小林誠司捕手(35)と7年ぶり3度目の受賞となった「最優秀バッテリー賞」表彰式に出席。交渉の現状や今後の見通しを語った。最優秀新人賞、最優秀選手賞は26日に行われる「NPB AWARDS 2024 supported by リポビタンD」で発表される。

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常夏の地でトレーニングを積みながら朗報を待つ。夢舞台に挑戦する菅野が、現状を語った。メジャーへの移籍交渉は代理人に任せている段階。「代理人が毎日のように交渉というか、各球団と交渉してくれてると思うので、僕の方には、まだ話は来ていないです」と説明した。

12月はじめには、例年同様となる米ハワイでの自主トレに出発する計画だ。「僕もまだ直接、他の球団と交渉、話をしているわけじゃない。今、決まっているのはハワイで自主トレをやりながら、そういう機会があれば向こうでズームミーティングなりを考えています」。オファーの中からリモートで面談を行い、新天地を決めていく。「ハワイにずっといる予定です。もちろん決まれば1回、日本に帰って来ようとは思います」。「いろいろ未定です」と言いながらも、米移籍の青写真を描きつつある。

菅野を巡っては、ジャイアンツ、エンゼルスが獲得に興味を示していると米メディアで報じられている。今月上旬のGM会議ではカブス、パドレスの編成責任者も菅野に言及するなど、実績豊富な右腕への注目度は高い。

ポスティングシステムでのメジャー移籍を目指した20年オフは契約合意せず、4年ぶりの再挑戦となる。最優秀バッテリー賞の選考委員である張本勲氏(84)からは「俺の好きな(ドジャースの)大谷を打ち取ったら『大アッパレ』をあげる」と、活躍への期待を込められた。菅野は「この年齢で新しい挑戦ができるのはありがたいし、素晴らしい。自分自身を磨いて活躍できるように」と決意を新たにした。

12年間、チームを引っ張ってきた。今季、全試合でバッテリーを組み、ともに最優秀バッテリー賞に選出された小林に「リーダーシップのある心強い同級生。多分(個人の)賞を取ることは無理だと思うんですけど、チームを引っ張っていって欲しい」と、愛ある言葉で巨人への思いを託した。SUGANOの35歳の挑戦が始まる。【上田悠太】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【巨人】メジャー挑戦の菅野智之「僕の方にはまだ話は来ていない」交渉の現状や今後の見通し語る