【プレミア12】侍ジャパン28試合ぶり黒星 台湾に完封負け、大会2連覇と世界大会4連覇逃す
<ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12:侍ジャパン-台湾>◇24日◇東京ドーム
侍ジャパンが台湾代表に敗れ「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」で2大会連続優勝を逃した。世界大会の決勝で負けるのは初めてで、今大会台湾と3度目の対戦にして敗れた。前夜、消化試合になった“前哨戦”では、台湾が予告先発を変更する不可解な温存策を断行。スライド登板したエース林■(■は日の下に立)■(■は王ヘンに民)投手(21=ダイヤモンドバックス傘下3A)に4回まで無失点に抑えられた。日本は前回大会19年11月12日米国戦以来国際試合28試合ぶりの黒星。26年WBCで井端弘和監督(49)のもと世界一復権を図る。
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悲鳴と歓声が交錯しながら、日本にとって嫌なムードが回を追うごとに充満していった。侍ジャパンが台湾代表に完封負け。今大会3度目の対戦で、2勝していた相手にいいところなく敗れた。前日までの8戦全勝から急ブレーキ。国際試合28試合ぶりに敗れ、大会2連覇、そして世界大会4連覇いずれも逃した。井端監督は険しい表情で終始ゲームを見届けた。
嫌な予感が漂っていた。06年WBCで日本は韓国と3度対戦。予選ラウンドで2敗しながらも、準決勝で勝って初優勝まで駆け抜けた。互いにプロの戦いで絶対はないことを、今度は見せつけられる形になった。
消化試合から一転、決勝“前哨戦”に形を変えた前夜の一戦で、台湾の不可解な予告先発変更から戦いは始まっていた。温存策でスライド登板したエース林■(■は日の下に立)■(■は王ヘンに民)に苦しめられた。4回まで無得点。しかも唯一の安打も内野安打だった。150キロ前後の直球とチェンジアップ、ツーシームにバットの芯を外され、全勝した8試合のうち6試合で2桁安打だった打線が沈黙。継投で入った元オリックス張奕にも手が出なかった。
誤算は5回に巻き起こった。4回まで無失点投球の先発戸郷が、5回先頭に先制ソロを被弾。さらに、安打と四球で走者をためて痛恨の3ランを浴びた。踏ん張り切れず今大会チームワーストとなる1イニング4失点が響いた。これまでもっともリードを奪われたのは、スーパーラウンド第2戦ベネズエラ戦(22日)の2点差。直後の攻撃で牧の満塁弾などで逆転したが、この試合で侍のバットから快音は響かなかった。
26年3月のWBCで仕切り直しとなる。来年3月にはオランダと強化試合を予定。再び世界一に立つために、再スタートを切るしかない。【栗田成芳】