【阪神】岩崎優が宣言 ブルペンで打倒巨人&V奪回へ「ジャイアンツを見ても比重大きい」
ブルペンの力で巨人を倒す。阪神岩崎優投手(33)が22日、現状維持の年俸2億円で契約を更改した。来季は4年契約の3年目。今季の救援防御率は巨人にわずか5毛差の12球団2位。藤川球児監督(44)にすでに来季の守護神を告げられている左腕は、今年の巨人を例に出してリリーフ陣の重要性を強調。リーダーとして、最強ブルペン陣の構築にこだわる。
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岩崎はいつもの淡々とした口調に固い決意を込めていた。ブルペンの重要性について「今年のジャイアンツを見てもそうだし、やっぱりそこが占める比重は大きい」と即答した。
投高打低が顕著だった今季はロースコアの接戦続き。序盤の投手戦をことごとく拾った。必死の踏ん張りは数字に表れた。救援防御率は12球団で2位の2・27。トップ巨人とは「5毛」差。優勝争いも同じように、優勝にわずかに届かなかった。根幹を支えた自負がある一方、巨人に負けたことに悔しさが募った。「勝つことです。防御率1点台だったらいいけど、チームが勝つ方の意識が強い。今年2位だったので」。口癖は「ブルペンで勝つ」。来季は巨人にブルペンで勝ち、チームを頂点に立たせることを誓った。
最強ブルペンを作れるのは岩崎しかいない。今年はリリーフ全員で登板数、被打率など各項目の成績を競い合っていた。開幕前に岩崎が発案。ゲーム性も取り入れながらブルペンをもり立てた。「石井、桐敷は今年良かった。来年、再来年と同じような活躍ができればチームとしては大きい」。1人でも多くの1本立ちを求めている。
藤川監督からは早くも抑え構想を伝えられている。「正直びっくりした。違う人が務めるのかと」。意気に感じながらも「結局、自分も数字を出さないと、言っていること、やっていることに勢いが出ない。みんなに負けないようにやりたい」と引き締めた。
藤川監督には、役割を伝えることで調整しやすくする配慮もあった。「背負ってくれる選手。彼らしくやってくれればいい」と全幅の信頼を寄せた。来年は34歳。監督からさらなる成長を期待された守護神は「年齢のせいにはしないように」と宣言した。【柏原誠】