日本対中国 前半、先制ゴールを決めた小川はジャンプしながらガッツポーズする。後方左は遠藤(撮影・河田真司)

<W杯アジア最終予選:中国1-3日本◇19日◇C組◇第6戦◇福建省アモイ

【アモイ(中国)=永田淳】日本代表(FIFAランキング15位)がアウェーで中国代表(同92位)を3-1と下し、2026年に米国、カナダ、メキシコで共催されるFIFAワールドカップ(W杯)北中米大会進出に王手をかけた。

前半39分にCKからFW小川航基が頭で押し込み、同51分にも同じくCKからDF板倉滉が加点した。1点差とされた後半9分に再び小川が加点した。日本代表の連続得点は歴代最多を更新する27試合に伸びた。

同時刻で行われた試合で3位のサウジアラビアが最下位のインドネシアに0-2で敗れたことで、日本は来年3月にホームで行われる第7戦のバーレーン戦に勝てば2位以内が確定。8大会連続のW杯切符となる。

森保ジャパンがアウェーの洗礼を乗り切った。第1戦で7失点した中国は、この日のピッチを両幅を1・5メートルずつの計3メートル狭めた。本来のラインの跡が外側にうっすらと見えていた。ピッチサイズを縮めることで、日本の攻撃を圧迫する意図が見てとれた。

先発メンバーは前節インドネシア戦(4-0)から5人変更。GK鈴木彩艶、DFは右から瀬古歩夢、板倉滉、町田浩樹。中盤はボランチに遠藤航と田中碧。両翼の右に伊東純也、左に中村敬斗のスタッド・ランスコンビを配置し、シャドーは右に久保建英、左に南野拓実、1トップは2試合連続で小川航基がスタートとなった。

前半は中国の厳しいディフェンスに苦しみ、相手の術中にはまった。中村による最初のシュートは試合開始から24分たっていた。

だが次第にペースをつかむと、久保の突破力が攻撃の糸口となった。前半38分、右サイドからカットインし、左足で強烈なシュートを見舞う。GK王大雷にファインセーブされたが、CKを獲得。1分後、久保がゴール前へ入れたボールを小川が下がりながら豪快なヘディングシュートを決めた。出場9試合目にして8得点目、すべてアウェーゴールという強さを誇示した。

これで肩の荷が下りたチームは前半アディショナルタイムに追加点を奪った。右CKから伊東がニアサイドへ送ったボールを町田が頭で流し、ファーポスト際の板倉が頭で押し込んだ。前半終了間際に貴重な2点目となった。

しかし後半早々、中国代表に1点を返された。4分、中盤で潰せず左サイドのスペースを使われてのカウンター。グラウンダーのパスをゴール前に送られ、フリーとなったFW林良銘に右足でゴールを奪われた。

それでも浮足立つことはなかった。後半9分、久保が伊東につなぎ、冷静に相手をいなして右からゴール前への好クロス。ファーサイドから入った小川が頭で合わせてゴール。なんと9試合9得点。上田綺世不在の中、頼りになるFWが3-1と突き放した。

後半19分には南野、中村を下げて鎌田大地、三笘薫を投入した。終盤は押し込まれる展開もあったが、全選手が体を張って守った。しっかり受けとめながら、カウンターからゴールを狙い時間を進めた。

後半32分には小川、伊東を下げて古橋亨梧、橋岡大樹をピッチに送った。運動量を下げないようバトンをつないで相手攻撃の足を止めた。同36分には田中がミドルシュートを放つなど、中国に付け入るスキを与えなかった。相手チームに応じて選手を入れ替え、選手層の厚さを見せつけた。年内最終戦も会心の勝利で締めた。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本代表】中国下し8大会連続のW杯出場へ王手!小川2発 サウジ敗れ来年3月で2位以内決定