Jユース杯東京V対広島 第30回Jリーグユース選手権大会を制した東京Vの選手たち(撮影・上田博志)

<2024Jユース杯・第30回Jリーグユース選手権大会:東京V2-1広島>◇決勝◇17日◇大阪・ヨドコウ桜スタジアム◇日刊スポーツ後援

東京ヴェルディが、96年大会以来となる28年ぶり3度目の優勝を飾った。過去3度優勝のサンフレッチェ広島に競り勝った。

94年の第1回大会を制したのが東京V(当時ヴェルディ川崎)。2度目の優勝を飾った96年の第4回大会以来、28年ぶりに名門が完全復活した。

殊勲は2発を決め、大会MVPに選ばれたU-16日本代表のMF今井宏亮(こうすけ、16)。前半34分、左足のスーパーミドルで先制。今大会3試合目の出場で初得点を挙げ、後半6分にも約12秒の高速カウンターから右足で追加点をマークした。

「大きな舞台で、28年ぶりに優勝ができたのはうれしく思う。右利きだが、小さい頃から両足で練習していたんで、両方自信がある。いつ、どんなタイミングでもシュートを打てれば、相手守備にとっては怖い選手だと思う」

2点リードの後半10分、主将のDF坂井倖大(17)が得点機会阻止で一発退場処分になった。数的不利の10人になり、ほぼ自陣での守備に追われたが、1点差を守り切った。

MF寺村智晴(17)は「僕たちは年始にJユース杯を取ると決めて、1つ1つにこだわってきた。きつい中でも、みんなで走って最後まで守り切れた」と胸を張った。

決勝はU-17日本代表のクロアチア遠征に参加した今井健人、仲山獅恩の17歳MF2人が欠場。試合前に2人からLINE(ライン)が届いたという寺村は「いい報告ができるのは、素晴らしいこと」と喜んだ。

今季16年ぶりにJ1復帰を果たしたトップチームは現在、6位と大善戦。

兄弟チームそろっての活躍に、指揮を執った佐伯直哉ヘッドコーチ(46)は「トップチームが今季、J1でこれだけやれるんだというところを見せてくれた。本当に刺激になった」と言えば、読売ユース出身の元日本代表DF、中村忠ヘッドオブコーチング(53)は「こつこつ時間をかけながらも、活躍できる選手が増えてきた。ただ、一過性にしてはだめ」と、気を引き締めていた。【横田和幸】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【Jユース杯】東京Vが28年ぶり3度目優勝 今季16年ぶりJ1復帰のトップに続いて完全復活