「早慶6連戦」徳武定之氏が死去 早実で王貞治氏と甲子園、早大主将コーチ歴任 郷ひろみの義父
プロ野球国鉄(現ヤクルト)などで活躍した徳武定之さんが14日、悪性リンパ腫のため都内の病院で死去した。86歳。早実で王貞治氏らと夏の甲子園に出場。早大では主将を務め、60年の東京6大学秋季リーグ戦では慶大との優勝決定再々試合まで含めた「早慶6連戦」の当事者にもなった。
現役引退後はロッテや中日で指導者を歴任し、19年には早大のコーチに。小宮山悟監督(59)は「おかげ様で早川、蛭間の時に優勝できて、もう無理をさせられなくてご自愛くださいと。それ以降も本当にいろいろとお力をいただきました。吉納(楽天ドラフト5位)とかもお宅に伺ってアドバイスをいただいたりしたようで」と恩人への感謝を口にした。
徳武さんはリーグ戦は欠かさず観戦していたというものの、この春から体調が悪化。小宮山監督は10日の早慶戦2回戦の試合前に連絡したものの、返信がなかったという。その後、12日に春秋連覇が決定。「奥さまは『連覇はしっかり見届けたと思います』とのことでしたが…。でも本当に残念です」。20日開幕の明治神宮大会について「弔いです。早稲田を人一倍、心配してくれた方。安心して見ていられるような試合をしたい」と誓っていた。
◆徳武定之(とくたけ・さだゆき)1938年(昭13)6月9日生まれ。東京都出身。早実(東京)を経て早大へ進み、61年に国鉄に入団。主に三塁を守り、1年目から4番を務めた。68年に中日へ移籍。引退後は中日、ロッテで指導者に。次女の夫は歌手の郷ひろみ。