練習を終え引き上げる日本ハム明瀬(右)。左は阪口(撮影・永野高輔)

“次世代ロマン砲”がド派手な打球をかっ飛ばした。日本ハムの23年ドラフト4位、明瀬諒介内野手(19)が14日、2軍施設の千葉・鎌ケ谷で行われた育成選手対象の秋季強化練習初日のフリー打撃で特大ファウルを放ち、勇翔寮前に止めていた森本稀哲外野守備走塁コーチ(43)の車のフロントガラスを破壊した。

両翼100メートルの鎌ケ谷スタジアムの左翼スタンドを軽々越え、外野ネットも越え、勇翔寮駐車スペースにあった森本コーチの車に着弾した。「いつも通りですけどね。風があっただけなんで」。本人は至って冷静も、同コーチはそうはいかない。昨年購入した車のフロントガラスにクモの巣のような亀裂が入り「うわうわうわ~うそだろ~」と叫ぶしかなかった。

とはいえ明瀬に悪意があったわけではない。やや右に飛べば140メートル級の特大弾になったであろう豪快な打球で、底知れぬパワーをアピール。悲劇の森本コーチは気持ちを整理し、指導者として「マンチュウ(万波)、ジェッシー(水谷)の後釜も育ってきてる。うれしい悲鳴。これが左中間とかだったら良しとなる。こんなとこ当てないで看板当てて欲しいですね」。大活躍し、修理代を出世払いされる日が訪れる? かもしれない。【永野高輔】

◆明瀬諒介(みょうせ・りょうすけ)2005年(平17)8月25日、大阪生まれ。日置荘中に在学時は、大阪狭山シニアでプレー。鹿児島城西に進学し、高校通算49発。甲子園出場はないが、最速152キロと二刀流のポテンシャルを秘めた選手として注目を浴びる。23年ドラフト4位で入団。背番号65。今季2軍で47試合に出場し、158打数25安打、2本塁打、打率1割7分。年俸530万円(金額は推定)。183センチ、87キロ。右投げ右打ち。

◆破壊打球アラカルト

▼ソフトバンク柳田(15年6月3日DeNA戦)横浜スタジアムのスコアボード上部を直撃する推定150メートル弾を放ち、電光掲示板が一時的に黒くなり映像が映らなくなる。

▼エンゼルス大谷(23年8月26日メッツ戦)右翼ポール際2階席に設置されている電光掲示板のクアーズライトの広告の一部を直撃。メッツが試合後「ショウヘイに請求書を送ります」とジョークのメッセージを掲示して話題に。

▼元マリナーズ・イチロー氏(23年11月4、5日)北海道・旭川東高野球部を訪れ野球部を指導した際、フリー打撃が防球ネットを超え、校舎の窓ガラスを割る。

▼日本ハム郡司(24年5月15日西武戦)エスコンフィールドの右越えに放った4号2ランは、右翼側ブルペンに設置されていた投球動作を撮影する約30万円相当のカメラを直撃して破壊。その後、期間限定でスタジアムツアーの展示物になる。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本ハム】森本稀哲コーチ悲鳴「うそだろ~」明瀬諒介の特大ファウルが車のフロントガラス直撃