【日本ハム】松本“剛の走り”加速力アップの走法改良「最低ライン」2年連続20盗塁超え照準
柔に“剛の走り”を加え盗塁を量産する。チーム最多20盗塁をマークした日本ハムの松本剛外野手(31)が今オフ、走法改良に取り組む。痛みを抱えていた両アキレス腱(けん)への負担を軽減させるため、今季は地面を優しく蹴る走法だったが、来季は足の回転を速め、加速力が増す姿勢も突き詰めて、2年連続の20盗塁超えを狙う。
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目指す日本一に向け選手会長が走りのギアを上げる。松本剛は今季、侍ジャパンの韋駄天(いだてん)五十幡より2つ多い、リーグ4位の20盗塁をマーク。成功率も7割1分4厘と、着実に積み上げた。その上で来季へ「まだまだ上げたい。数で言ったら20個は自分の中で最低ライン。成功率も上げたい」と、2年連続での20盗塁超えを照準に定めた。
10日までエスコンフィールドで行われていた秋季キャンプでは、自身の走る姿勢や足の運びを微調整。50メートルダッシュの映像を繰り返し撮影し、動き出しから加速までを入念にチェックした。「疲れると足が後ろに流れて骨盤が下がるというか…そうするといろんなところに負担かかってくる。しっかり足のサイクルが前に行くようにっていう意識を持ちながら」と、狙いを説明した。
昨オフ取り組んだ“柔”の取り組みに“剛”の走りを加える。両アキレス腱炎を抱えていたこともあって、地面をかく走りから足裏で押す走法に変更して今季を迎えたが、今オフは「去年の動きとリンクしている部分もある。昨季よりも(足の)状態がいいので、スピードを上げていく」。20盗塁した“優しい蹴り”を生かす効果的な動作で速度を上げる。
トレーナーと連係しながら股関節や骨盤回りの動きまで、とことん突き詰めることで走塁も守備も「ケガをしづらくなる」。痛みから学んだチームリーダーが、しっかり動きの土台をつくり、9年ぶりリーグ制覇、日本一へとけん引する。【永野高輔】