【日本ハム】台湾MVP古林睿煬の交渉権獲得 今季10勝2敗、防1.66 日本一へ「火球男」補強
日本ハムは12日、今季の台湾プロ野球MVPに輝いた統一のエース右腕、古林睿煬(グーリン・ルェヤン)投手(24)の優先交渉権を獲得した。古林の海外移籍希望を容認し、海外移籍制度(ポスティングシステム)を申請していた統一が発表した。また、ドラフト1位の福岡大大濠・柴田獅子(れお)投手(18)が、福岡市内のホテルで仮契約を結んだ。4年目を迎える新庄ハムが、25年の日本一に向け着々と戦力補強を進める。
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日本ハムが「火球男」の異名を持つ古林との交渉権を勝ち取った。1日にポスティング申請され、NPBから日本ハムを含む3球団ほどが入札したとみられ、9日に締め切られていた。この日までに代理人を含めた古林側と統一も入団交渉先を熟考。新天地候補として日本ハムを選んだ。球団幹部は「これから交渉していくことになります」と話しており、30日間の交渉期間で現地と連絡を取りながら、契約合意を目指す。
交渉がまとまり次第、台湾での会見を予定。球団幹部も「そうなると思います」と説明した。伸びしろ十分で、来季の先発ローテ入りが期待できる最速157キロ右腕。正式に入団が決まれば来季、勝負の4年目となる新庄監督が目指すリーグ優勝、日本一へ向けた目玉補強となる。
昨秋のアジアプロ野球チャンピオンシップに台湾代表として出場。侍ジャパン戦で先発し、6回1死までパーフェクト投球を披露。侍ジャパン井端監督も「いいピッチャー」と認めて話題となった。その試合後には将来的な目標として「チャンスがあれば憧れの日本や大リ-グに挑戦したい」と話していた。
今季は統一で10勝2敗、防御率1・66をマークして初タイトルとなる最優秀防御率を獲得した。年間王者を決める台湾シリーズにも出場して初戦で先発したものの、背中を痛め3回で降板。その影響で台湾代表として出場予定だったプレミア12は出場辞退したが、4日の台湾プロ野球年間表彰式ではMVPも受賞した。
入団交渉がまとまれば、今季14勝で最多勝の伊藤、同10勝の山崎と加藤貴の3本柱がいる先発陣が、さらに厚みを増しそうだ。
◆古林睿煬(グーリン・ルェヤン)2000年(平12)6月12日、台湾・台中市生まれ。平鎮高中から18年ドラフト1位で台湾・統一に入団。19年に1軍デビューし、21年は史上最年少で開幕投手を務めた。23年は台湾代表としてアジアプロ野球チャンピオンシップに出場。6年目の今季は21試合登板、10勝2敗、防御率1・66で最優秀防御率のタイトルを獲得し、年間MVPにも輝いた。台湾プロ野球での通算成績は70試合登板、32勝15敗、防御率2・48。184センチ、81キロ。右投げ右打ち。