【SHO-BLUE】大谷翔平、エンゼルス最終年の言葉と軌跡 決断
<SHO-BLUE ワールドチャンピオン特別編>
日刊スポーツでは今季、毎週火曜日に「SHO-BLUE」と題した企画を掲載してきた。ドジャーブルーの青きユニホームで挑戦を続ける大谷翔平投手(30)の世界観に、さまざまな角度からアプローチしてきた。「SHO-BLUE WORLD CHAMPION 特別編」として、夢の1つ「世界一」を実現させた大谷選手のメジャー挑戦7年間をあらためて読み解いていく。大谷選手の言葉を集めた第8回は「エンゼルス最終年 決断」。
■23年大谷語録
「日本のトップの選手が1つのチームで、他の国のトップ選手たちとやっているのを見ているだけでわくわくしていた。今度は自分がその立場で、いいプレーを見せられるように」(=3月6日、侍ジャパンでWBCに臨むため都内で会見)
「憧れるのをやめましょう。ファーストにゴールドシュミットがいたりとか、センター見たらマイク・トラウトがいるし、外野にムーキー・ベッツがいたり、野球をやってれば誰しもが聞いたことがあるような選手たちがいると思う。憧れてしまっては超えられないんで。僕らは今日超えるために、トップになるために来たので、今日一日だけは憧れを捨てて、勝つことだけ」(=3月21日、WBC決勝戦の試合前のかけ声)
「こんなゲームができるのは人生の中でもそうあることではないですし、本当に楽しいゲームでした」(=3月21日、WBC決勝後)
「100周年だとは知っていましたが、本塁打を打っているかどうかは全然分からなかった」(=4月18日、ヤンキースタジアム開場100周年の日にベーブ・ルースと同じく本塁打)
「ちょっと複雑な気持ちでしたけど、打席は打席で集中したいな、どんどん振っていきたいなという感じでした」(=7月11日、オールスターで「Come to Seattle」コールを受け)
「自分で終わらせる」(=7月27日、志願してメジャー初完封。ダブルヘッダー第2試合では2発)
「MLBでこれまで活躍された偉大な日本人選手たちのことを考えると大変恐縮であり、光栄なことです。この目標を達成するのに協力してくれたチームメート、コーチングスタッフ、ファンに感謝します」(10月1日=本塁打王のタイトルが確定)
「野球しようぜ!」(=11月9日、日本全国の小学校に合計6万個のグラブ寄贈を発表。子どもたちに直筆でメッセージ)
「常にチームのために最善を尽くし、最高の状態でいられるように全力を尽くすことを誓います。現役生活最後の日まで、ドジャースのためだけではなく野球界全体のためにまい進したいと思っています」(=12月9日、自身のインスタグラムでドジャースと契約したことを英語で発表)
■23年の歩み
◆1月6日 都内で侍ジャパン栗山監督と会見。世界一への決意を表明した。
◆2月16日 2年連続の開幕投手が決定。
◆2月28日 アスレチックスとオープン戦で初先発し、藤浪と米国初の投げ合い。試合後、チャーター機で日本へ。
◆3月3日 中日との壮行試合(バンテリンドーム)前に侍ジャパン合流。球場内外でフィーバーに。
◆3月6日 阪神との強化試合(京セラドーム大阪)で合流後初出場。体勢を崩されつつ右手1本、片膝をつきながらバックスクリーン右へと衝撃の2発。
◆3月9日 WBC初戦の中国戦に「3番DH兼投手」で出場し、4回1安打無失点5奪三振。打席でも4打数2安打2打点。
◆3月20日 準決勝メキシコ戦で1点を追う9回先頭で二塁打。派手なアクションで仲間を鼓舞し、村上のサヨナラ打につなげた。
◆3月21日 WBC決勝の米国戦。1点リードの9回にDHを解除して登板。トラウトを空振り三振に仕留めて3大会ぶり3度目の世界一に導いた。
◆3月30日 アスレチックスとの開幕戦に「3番DH兼投手」で出場し、投手で6回2安打10奪三振無失点。打者で3打数1安打。
◆4月1日 ア軍藤浪と10年ぶりの直接対決で左越え適時打。
◆6月7日 通算1000盗塁に到達。
◆6月23日 日米通算200号到達。
◆6月30日 メジャー史上4人目の6月15本塁打。月間29打点は松井秀喜(ヤンキース)に並び日本人メジャー最多タイ。
◆7月27日 タイガースとのダブルヘッダーでメジャー初完封からの2打席連発の偉業。
◆8月9日 メジャー史上初の2年連続の「2桁勝利&2桁本塁打」を達成。
◆8月23日 レッズとのダブルヘッダー1戦目で先発し1回1/3、26球で交代。試合後の検査で、右肘の靱帯(じんたい)損傷が発覚し今季の投手断念が決定。
◆8月25日 メッツ千賀とメジャー初対決で二塁打。
◆9月16日 右脇腹痛の炎症で4年ぶりに15日間の負傷者リスト(IL)に入り、残り試合出場を断念。
◆9月19日 右肘の手術を受けたと発表。
◆10月1日 全日程が終了し日本人初となる本塁打王のタイトルを獲得。
◆11月9日 日本全国の小学校、約2万校に3個ずつ、合計6万個のジュニア用グラブ寄贈を発表。
◆12月9日 ドジャース移籍を決断。契約額は10年7億ドル(当時レートで約1015億円)。
◆12月14日 入団会見。
◆12月16日 打者の最高栄誉「ハンク・アーロン賞」を日本人で初受賞。