【東京V】綱島悠斗、小学生時代からマッチアップの神戸宮代に「時間与えない、前を向かせない」
躍進する東京ヴェルディで進境著しいDF綱島悠斗(24)が、ヴィッセル神戸の強力FW陣に自信を持って対峙(たいじ)する。
次節は10日ホーム味スタに首位チームを迎える。相手は1トップの大迫勇也(11得点)、右の武藤嘉紀(11得点)、左の宮代大聖(10得点)の3人で32ゴールと破壊力はJ1随一。前回の対戦ではオウンゴールで挙げた1点を守り抜き、1-0と勝利を挙げている。前回も強いフィジカルを武器に立ちふさがった綱島が、今回もキーマンとなりそうだ。
8日の非公開練習後に対応した綱島は「やっぱりJリーグの中で対戦して一番怖いチーム。何か時間を与えたら仕事をしてくるんじゃないかというクオリティーを持っている選手たちがそろっている。やるのはすごく楽しみです」と試合を心待ちにした。
大迫らの強さを体感し、その時は素直にレベルの差を感じた。「これがJリーグのトップレベルかっていうのは痛感させられました。ただ、あの頃の自分と今の自分はだいぶ違う選手になっているので自信を持っています。だからこそすごい楽しみです」。
今シーズンは本職のボランチでなくDFラインで起用されると、才能が一気に開花した。鹿島アントラーズの鈴木優磨らトップレベルのFWと止めることで着実にステップアップ。188センチの長身と強いフィジカル、その上でボールを前線に持ち込める技術とシュート力も持ち合わせ、J1トップレベルの領域にまで成長している。
3バックの右に入ることで、こちらも売り出し中の神戸宮代とのマッチアップが予想される。同年齢。綱島が東京Vジュニアで、宮代が川崎フロンターレ・ジュニアと小学生時代から互いを知る関係だ。
「当時から彼はすごくテクニックのある選手。小学生時代は1個、2個上の試合に出させてもらいましたが、そこでもマッチアップすることもあった。FWでボールが収まるし、シュート技術も高い。高校年代になると、やっぱり一つ抜けた存在でした」と振り返る。
大迫、武藤というベテラン選手にうまく絡み、前節ジュビロ磐田戦で最も目立っていたのが宮代だ。それだけに綱島の役割はよりクローズアップされる。
「本当にプレスをいなす力っていうのはすごいある。まずは彼に時間を与えない、そもそも彼にボールを入れさせないというのは意識したい。前を向かせて時間をつくらせない。ただヴィッセルの選手は全員そういう力を持っているので、宮代だけでなく他の選手も変わらないように対応したい」
神戸にしては優勝へ、勝ち点を落とせない重要な一戦。当然、東京Vにしても6位から1つでも順位を上げていく大事なゲームになる。小学生時代からマッチアップした「綱島vs宮代」の局面が、勝負を左右する1つのポイントとなりそうだ。