【DeNA】三浦監督「正力松太郎賞」球団監督史上初受賞「来季はリーグ優勝、そして日本一を」
DeNA三浦大輔監督(50)が新たな勲章を手にした。プロ野球の発展に大きく貢献した野球人に贈られる「正力松太郎賞」の選考委員会が7日、都内で開かれ、DeNAを26年ぶりの日本一に導いた三浦監督が球団監督史上初受賞を果たした。球団では前回のリーグ優勝、日本一に守護神として貢献した佐々木主浩氏(56=日刊スポーツ評論家)以来2人目。またドジャース大谷翔平投手(30)も2年連続3度目となる特別賞を受賞した。
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三浦監督が監督としての“初タイトル”の喜びをかみしめた。3位からの下克上で26年ぶりの日本一に輝き、就任4年目で監督として初めての表彰を受けた。球団を通じて「大変名誉な賞を受賞することができ光栄とともに感謝申し上げます。選手、コーチ、スタッフが一丸となり受賞できたと思っています」と感謝のコメントを残した。
球団では98年、守護神としてリーグ優勝、日本一に導いた佐々木主浩氏以来2人目。監督としては球団史上初の受賞となった。選考委員会の座長を務めたソフトバンク王貞治球団会長(84)は「見事に勝ち上がった三浦監督の手腕は評価されるべき」と称賛の言葉を並べた。
王会長は日本シリーズではソフトバンクの球団会長として三浦監督の戦いぶりを目の当たりにしてきた。本拠地・横浜スタジアムでの2連敗スタートから、敵地・福岡で息を吹き返したDeNAに「第1戦、第2戦を失いながら第3戦以降、別のチームのような戦いを見せた。移動日の1日で何が三浦監督とベイスターズの選手たちを変えたのかということに大変興味がある」と話した。
最終的に満場一致で決定したものの、選考自体はすんなりとは行かなかった。リーグ優勝せずに受賞したのは06年のソフトバンク王監督(3位)、07年の中日落合監督(2位)、10年ロッテの西村監督(3位)、18年、19年のソフトバンク工藤監督(2位)以来6度目。リーグ戦の結果を重視すべきという意見から就任1年目でリーグ優勝に導いたソフトバンク小久保監督、巨人阿部監督の名前も挙がったが、三浦監督の日本一や投手陣の整備などが評価されて受賞が決まった形だ。
三浦監督は「今季の経験を生かし、進化の手を緩めることなく来季はリーグ優勝、そして日本一を果たせるようチーム一丸となり戦って参ります」と誓いを立てた。日本一を足掛かりに来季こそ27年ぶりのリーグ優勝を目指す。【小早川宗一郎】
◆正力松太郎賞 日本のプロ野球の発展に功績を残した正力松太郎氏を記念し、1977年(昭52)に制定。プロ野球界に貢献した監督、コーチ、選手、審判員を対象に、選考委員が選出。受賞者の最多はソフトバンク工藤監督の5度。賞金500万円、特別賞は300万円。
◆選考委員 王貞治(ソフトバンク球団会長)山本浩二(野球評論家、解説者)高田繁(同上)辻発彦(同上)門田隆将(ジャーナリスト)