【高校サッカー】横浜創英宮澤監督、母校・桐光学園撃破に「選手権予選で勝つのは初めて」
<全国高校サッカー選手権神奈川県予選:横浜創英2-0桐光学園>◇4日◇準決勝◇ニッパツ三ツ沢◇40分ハーフ
横浜創英が夏のインターハイで全国8強の桐光学園を下した。
前半33分にMF小川秀太(3年)のシュートが右ポストに当たり、ゴール前にこぼれたところをFW川上哲平(3年)が押し込み先制した。
さらに2分後、左サイドからMF福田裕翔(3年)がゴール前へ入れたクロスボールがゴールに向かい、桐光学園GK大村明裕(3年)がセーブしたボールはゴールバーに当たってゴール前に落ちた。はずんだボールを再び川上が頭で押し込んだ。
後半は桐光学園の反撃に遭ったが、押し込まれながらも懸命に守った。そして後半19分にはファウルで与えたPKをGK和田薫空(3年)が右に跳んでビッグセーブ。1点返されたら流れが変わる状況だけに、まさに守護神と化した。
宮澤崇史監督にとっては特別な勝利となった。桐光学園OBで相手の鈴木勝大監督とは高校時代の同期だった。3年時には一学年下の中村俊輔氏(横浜FCコーチ)らとともに全国選手権にも出場している。
「OBですし、桐光学園の背中を見てきた。去年もおととしも選手権で当たって負けているので、3度目の正直というか、ホッとしています。選手権予選で勝つのは初めてです」。ついに大きな壁を乗り越えた。
チームは前半から積極的に縦にパスを差し込み、ゴールに向かった。ペナルティエリア内に潜り込むストライカー、川上の特長が形となった。「2点とも彼の泥臭さが出た。一瞬も気持ちでゴール前に突っ込める」。約2カ月に及ぶ負傷離脱を経て今大会から復帰したばかりだが、大事な一戦で結果を残した。
守っては和田のPKストップが勝負のポイントとなった。「(和田を)マンオブザマッチにしてあげたい。あそこで1点を取られていたら(勝負は)分からなかった。後半をしっかりゼロで抑えきったのは良かった」。宮澤監督にとっても会心の勝利だった。
初の決勝進出。意気込みを問われると「これから考えさせてください。決勝というよりは、1つの試合としてやらせたい。謙虚にサッカーに向き合ってきた一歩一歩が今日の結果につながった」。一方で入学時から期待値の高かったチームというだけに「これくらい来ると思っていた」。2016年のインターハイに続く全国切符へ、あと1勝まで迫った。