名古屋対新潟 後半、ゴールを決める新潟谷口(中央)(撮影・宮地輝)

<YBCルヴァン杯:名古屋3(5PK4)3新潟>◇2日◇決勝◇国立競技場

アルビレックス新潟は激闘の末、名古屋グランパスに敗れてクラブ初のタイトル獲得はならなかった。

3-3に追いついて突入したPK戦。新潟は2人目キッカー、FW長倉幹樹(25)がキックを失敗。対する名古屋は全員が成功させた。

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新潟の追い上げの口火を切ったのはFW谷口海斗(29)だった。後半26分、途中出場のMFダニーロ・ゴメス(25)の右サイドからのクロスにファーから中央に入ってヘディングシュート。「ダニーロがいいボールを上げてくれたので、入り込むだけだった」。会心の1本が、チームの持ち味の粘り強さを引き出す形になった。

18年にJ3岩手でプロキャリアをスタートさせ、J1まではい上がってきた。「まさかこういう舞台に立てるとは思っていなかった」とルヴァン杯決勝を楽しみにしていた。選手入場でピッチに入ると「ここまでやってきて良かった」と実感が湧いた。バックには普段のホーム戦と同様に、新潟サポーターの大声援があった。今大会3得点目のゴールは、ここまでの積み重ねの一端でもあった。

もっとも、頂点に届かなかったことは当然、無念。名古屋が表彰台に立つ場面を目の当たりにし、「あそこに立っているのが自分たちではないことが悔しい」と、優勝と準優勝の差を痛感した。

その思いは残り3試合になったリーグ戦の原動力になる。新潟は勝ち点40で16位と、J2降格圏の18位磐田(勝ち点35)との差を離せないでいる。「リーグ戦にぶつけるしかない」。気持ちを切り替え、J1残留に全力を注ぐ。【斎藤慎一郎】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【ルヴァン杯】Vと準Vの差…新潟谷口海斗、会心ヘッドで追い上げも「悔しい」無念はリーグ戦で