ソフトバンク対DeNA 6回裏ソフトバンク2死一塁、山川(左)の空振り三振で攻撃を終え、投手の交代を告げた小久保監督は厳しい表情でベンチへ戻る(撮影・岩下翔太)

<日本シリーズ:ソフトバンク0-7DeNA>◇第5戦◇31日◇みずほペイペイドーム

まさか…。ソフトバンクが「SMBC日本シリーズ2024」第5戦で痛恨の3連敗を喫した。2試合連続の完封負けで、26イニング連続無得点。同一年の日本シリーズでは58年巨人に並ぶワースト記録になった。レギュラーシーズンで12球団トップの607得点を挙げた強力打線が急ブレーキ。今シリーズは敵地横浜で連勝スタートも2勝3敗で負けが先行した。4年ぶりの日本一へ、小久保ホークスが崖っぷちに追い込まれた。

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ナインに笑顔が消えた。重苦しい雰囲気がみずほペイペイドームに漂った。地元福岡、本拠地のはずが、第3戦から3試合で計1得点、16失点の大敗。痛恨の3連敗で小久保ホークスが追い込まれた。

シーズンで両リーグ断トツ607得点を挙げた強力打線が鳴りを潜めた。2試合連続の完封負けで、26イニング連続無得点。同一年の日本シリーズでは58年巨人に並ぶワースト記録になった。高卒4年目の笹川はプロ初の1番起用も4打数無安打と沈黙。小久保裕紀監督(53)は「(シリーズ初安打を放った)昨日の姿を見て。一番速い球に可能性があるじゃないかという判断」と起用の意図を明かしたが、奇襲は実らなかった。柳田、山川、近藤を擁するフルメンバーの打線も覇気がなかった。

小久保監督は「3つ負けられるのが日本シリーズ」と話していた。そして、ついに3敗。今シリーズは敵地横浜で連勝スタートも、これで形勢が逆転した。チーム名がソフトバンクに変わってから8度目の日本シリーズだが、相手チームに先に王手をかけられたのは初めて。崖っぷちに立たされ「もうやるだけですよ」と指揮官は必死に前を向いた。

6回先頭で三飛に倒れた笹川はバットをたたきつけた。7回2死二、三塁で二ゴロの周東はヘルメットをたたきつけた。移動日をはさみ第6、7戦は再び横浜決戦。王座奪還は2連勝しか許されない。両軍ともに敵地で連勝、本拠地で連敗という「外弁慶」シリーズ。苦しむパ・リーグ王者が横浜で巻き返す。【只松憲】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【ソフトバンク】崖っぷち小久保監督「もうやるだけですよ」地元福岡で3試合1得点、16失点大敗