健大高崎・石垣元気、身長178センチから剛速球投げる背景は 最速158キロでセンバツ当確/関東
<秋季高校野球関東大会:佐野日大3-10健大高崎>◇29日◇準々決勝◇等々力球場
健大高崎(群馬1位)が2戦連続コールド勝ちで、来春センバツ出場を決定づけた。来秋ドラフト候補右腕の石垣元気投手(2年)は7回3失点も高校2年生歴代最速の158キロをマーク。千葉黎明(千葉1位)も快勝での4強入りで、春夏通じて初の甲子園が決定的に。28日には横浜(神奈川1位)浦和実(埼玉1位)が4強入りしている。
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健大高崎・石垣が2回2死三塁のピンチでカウント3-2から投げ込んだインハイ直球は、確かに速かった。ボール判定も、球場スコアボードに「158キロ」の表示が。高校生の歴代3位タイ、高校2年生で歴代最速、さらには令和での高校生最速の数字だ。
ベンチに戻って「158」を知った。「たぶんそんなに出てないです」。自身の「153キロとか154キロくらい」という体感は、ネット裏のスカウト陣による計測数値と一致する。それでも球場表示のこの日の直球は平均149・8キロという速さ。「来年までに160キロを投げたい」との目標も夢物語ではない。
大谷翔平や佐々木朗希ほど大きくなく、身長は178センチ。このサイズでの高速ぶりを日本ハム坂本スカウトは「希有な存在です」と驚く。健大高崎の塚原トレーニングコーチは「フォームの再現性が高いです」と背景を説明。「軸足の使い方もうまくなったし、最近の指トレも効いていると思います」。3キロの鉄球を絞るように持ち上げ、リリースでの力の伝え方をさらに鋭敏に。好投で「みんなで優勝旗を返したい」と願う来春センバツ出場をほぼ手中にし、実力的にも春連覇が夢ではなくなってきた。【金子真仁】