大谷翔平のスイングに変化 フォロースルーが両腕→右手1本に 第3打席まではフルスイングも
<ワールドシリーズ:ヤンキース-ドジャース>◇第3戦◇28日(日本時間29日)◇ヤンキースタジアム
左肩の亜脱臼を抱えているドジャース大谷翔平投手(30)のスイングに変化が見られた。
7回無死での第4打席で、変則左腕のT・ヒルと対戦。カウント2-2から内角に食い込むツーシームをファウル、続く6球目も内角のツーシームに詰まり、三邪飛に倒れた。
第3打席までは両腕のフォロースルーでフルスイングを見せていたが、第4打席の最後の2スイングは、左腕を離してのフォロースルーで、スイングの力も弱まった。
NHKBSで解説を務めた元日本ハムの田中賢介氏(43)は「痛みがあるんだと思います」と話した。
大谷は26日(同27日)の第2戦で、二盗を試みた際に左肩を負傷。精密検査の結果は左肩の亜脱臼のみで、構造的な損傷は見られなかったが痛み止めの服用や、テーピングを施して強行出場している。
第1打席は四球で出塁。症状悪化を防ぐため、左手でユニホームの胸元をつかみ、左腕を固定するような形でプレーした。
◆亜脱臼 関節の位置にズレが生じ、脱臼しかかった状態。関節の可動域を超えた動作により、骨が関節から部分的に押し出されて発症する。痛みやしびれの症状が多い。骨が関節から完全に外れると脱臼になる。程度はさまざまで、阪神北條は18年に左肩を亜脱臼し、そのままシーズンを全休。21年には手術に踏み切るなど、再発を繰り返すケースがある。一方で、広島鈴木(現カブス)は16年8月に左肩亜脱臼を発症したが、プレーを続行してリーグ優勝に貢献した。一般的には、再発を防ぐために数週間は安静にする。