左肩負傷も痛み止めなどで強行出場の大谷翔平、第１打席は四球で出塁 走塁時は徹底的なケア

ヤンキース対ドジャース　大谷翔平は第１打席で笑顔を見せた（AP）

＜ワールドシリーズ：ヤンキース－ドジャース＞◇第3戦◇28日（日本時間29日）◇ヤンキースタジアム

左肩を亜脱臼したドジャース大谷翔平投手（30）が、「1番DH」で強行出場。試合前のセレモニーでは、左肩にサポーターを装着して登場した。

1回無死での第1打席は右腕シュミットと対戦。1度もバットを振ることなく、3ボールから四球で出塁。出塁後は左手で胸元つかんだままプレーし、左腕を釣るような形をキープした。

大谷は1死からフリーマンの2ランで生還。ベースをゆっくりと回る際にも、左手で胸元をつかんだままだった。

大谷は26日（同27日）の第2戦、盗塁を試みた際に左肩を負傷。MRIなどの精密検査の結果は左肩の亜脱臼のみで構造的な損傷はなかったが、痛み止めの服用や、テーピングを施すなどして強行出場している。

シリーズの対戦成績は2勝0敗。ワールドシリーズ（WS）制覇まで2勝としている。

◆亜脱臼　関節の位置にズレが生じ、脱臼しかかった状態。関節の可動域を超えた動作により、骨が関節から部分的に押し出されて発症する。痛みやしびれの症状が多い。骨が関節から完全に外れると脱臼になる。程度はさまざまで、阪神北條は18年に左肩を亜脱臼し、そのままシーズンを全休。21年には手術に踏み切るなど、再発を繰り返すケースがある。一方で、広島鈴木（現カブス）は16年8月に左肩亜脱臼を発症したが、プレーを続行してリーグ優勝に貢献した。一般的には、再発を防ぐために数週間は安静にする。