柏対町田 柏戦に臨む町田黒田監督(撮影・宮地輝)

<明治安田J1:柏1-1町田>◇第34節◇19日◇三協F柏

FC町田ゼルビアが土壇場のゴールで優勝戦線に踏みとどまった。

後半44分、MF藤本一輝がペナルティーエリア内左でボールを受け、中央へ持ち込もうとしたところで柏FWフロートの足がかかり、倒れた。プレーはそのまま続行したが、その後にNARチェックが入り、オンフィールドレビューで主審はPKの判定を下した。

これをアディショナルタイムの後半50分、MF下田北斗が冷静にゴール右に鋭いシュートを決め、1-1の引き分けに持ち込んだ。下田は「監督から指名されたので責任持って絶対に決めてやろうと。ゴール裏のサポーターを見る余裕もありました。強いシュートを打とうと思った」と安堵(あんど)した。

試合は前半から柏に主導権を握られ、押し込まれる展開が続いた。次々とCKを奪われ、そして後半18分にCKからGK谷晃生が相手選手と接触してボールをファンブル。浮き球となってファーサイドへ流れたところを柏FW細谷真大に頭で押し込まれた。黒田剛監督は「もったいない失点だった」と悔やんだが、1試合を通して粘り強く守れた部分は評価。「崩された失点でなかったという点ではポジティブに捉えてもいい。」と話した。

3連敗を免れたが4試合勝利なし。この会見時点では広島は試合中だった。仮に広島が勝利を挙げれば勝ち点8差に開く可能性もあった中で、黒田監督は「まだまだ(優勝は)手の届くところにあると思いますし、全然下を向くような状況でもありませんので、しっかりここは自分たちを見つめ直してあと4試合、しっかりと頑張っていきたい」と冷静に話した。

その勝負師の予言通り、1時間後、首位広島が湘南に逆転負けを喫し、勝ち点差は逆に5に縮まった。

残り4試合。広島、神戸、町田の3チームによる優勝争いは筋書きのないドラマとなりそうだ。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【町田】勝ち点1も黒田監督「まだまだ手の届くところに」勝負師の予言か…1時間後に広島敗れる