G大阪対東京V 試合終了間際、左サイドからシュートを決めガッツポーズする東京V森田(左)(撮影・和賀正仁)

<明治安田J1:G大阪1-1東京V>◇28日◇第32節◇パナスタ

東京ヴェルディがガンバ大阪と1-1で引き分け、J1で99年以来となる25年ぶりの5連勝はならなかった。それでもMF森田晃樹(24)の土壇場のゴールで追いつき、6試合連続で不敗となった。

敗色濃厚だった後半49分、FKからのこぼれ球をエリア外からMF森田が右足シュート。G大阪DF福岡の足に当たり、コースが変わりゴールに飛び込んだ。頼りにな主将がチームに勝ち点1をもたらした。

自身のJ1初ゴールで、6試合無敗とした主将は「いいところに落ちてきた。いいコースではなかったが入ってうれしい」と口にした。

この日も気合満々だった。中盤の底の「ヘソ」に入り、激しい守備で相手ボールをカット。攻守が切り替わると巧みなドリブルで持ち運び、攻撃の起点ともなった。

後半21分には狭い局面でMF見木友哉とのワンツーで崩し、GK一森純と1対1となる場面を演出した。続けて同33分にはエリア外からミドルシュートでゴールを狙ったが、GK一森にセーブされた。

ミドルシュートは城福浩監督から求められている部分。この得点力が付いてくれば、Jリーグ随一のボランチになると口にする。

前節のサガン鳥栖戦では試合中、城福監督と激しく言葉を交わし合う場面が話題となった。終盤に「コウキ! コウキ! コウキ! コウキ! コウキ!」と鬼の形相で叫ぶ指揮官に対し「なんだよ!」。そして「いけるのか!」と問われると「いける!」と返した。試合後、城福監督は「晃樹のパッションがうれしかった」と笑顔。主将への全幅の信頼を口にした。

森田は「相手の時間帯が長い中で失点した。それでもネガティブにならず、攻めていけた。それがうまく得点につながった。勝てなかったけど勝ち点を取れたのでポジティブに考えたい」と言葉を噛みしめた。

勝てなかった悔しさはある。それでも負けなかったこともチームの成長のあらわれ。森田のゴールにガッツポーズを見せた指揮官の姿が何よりも雄弁だった。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【東京V】森田晃樹のパッション!土壇場の同点ゴールで6試合負けなし「ポジティブに考えたい」