京都ク・ソンユン(2024年4月3日撮影)

<明治安田J1:京都2-2G大阪>◇22日◇第31節◇サンガS

京都サンガF.C.のGKク・ソンユン(30)が度重なるスーパーセーブでチームに勝ち点1をもたらした。

前半38分、ガンバ大阪FW宇佐美貴史(32)の決定的な右ボレーを右手で防ぐと、すぐに立ち上がってDF岸本武流(27)のシュートを右足でブロック。後半29分にも低いクロスから宇佐美が振りの早いアウトサイドキックで放ったシュートも伸ばした右手ではじき、詰めたMFウェルトン(27)のシュートにもしっかりと反応して絶体絶命のピンチからチームを救った。至近距離からのシュートを防いだ後半の場面には「体が自然と動いた」と自らのビッグセーブを振り返った。

決定機を防ぐことでチームに結果をもたらせるGKの存在は京都にとって大きなものだが、元韓国代表の守護神の目指す姿は別のところにあるという。「自分のところにボールが来ない、そういう状況がいい」。GKとしての見せ場が多い試合ではなく、仕事が少ない試合こそ、理想的だという。「自分が何もしないで、ラファ(エリアス)、(原)大智、(マルコ)トゥーリオがゴールを決めて勝てるような試合に持っていければいい」。チームが勝つ可能性が高い試合、それが理想だと考える。「そのためにはもっとコーチングをしないといけない」。すでに日本語を高いレベルで理解しているが、勉強に力を注ぎ続けていくのは、より京都を高い位置に導くために必要だと考えるからだ。

J1では22年ぶりとなる4連勝はならなかった京都だが、引き分けで終えることができたのは、間違いなくこの守護神の存在があったから。この試合では破壊力を見せる3トップに負けない存在感で京都ゴールを守った。【永田淳】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【京都】スーパーセーブ連発のク・ソンユンが勝ち点1もたらす「体が自然と動いた」決定機止める