中国サポーター(2024年9月5日撮影)

<W杯アジア最終予選:中国1-2サウジアラビア>◇10日◇C組◇第2戦◇大連

2026年ワールドカップ(W杯)北中米大会アジア最終予選C組の第2戦が行われ、サウジアラビア(FIFAランキング56位)がアウェーで中国(同87位)に2-1と逆転勝ちし、初勝利を挙げた。1勝1分けで勝ち点4。中国は2連敗となった。

中国・大連にある約6万3000人収容のサッカー専用スタジアムは中国サポーターで埋め尽くされた。その後押しを受け、前半14分に中国が先制した。5日の日本戦で先発しなかったブラジル出身のFWフェルナンジーニョの鋭い右CKが、サウジアラビアのDFラジャミのオウンゴールを誘発した。

対するサウジアラビアは、中国に7-0で大勝した日本と同じ3-4-2-1の布陣。左シャドーの位置に入った背番号10のMFサレム・ドサリを中心に反撃に出ようとしたが、前半19分に192センチの長身MFカノが暴力行為で一発レッド。球際の競り合いで転倒し、その後に中国のMF蒋聖竜(ジャン・ションロン)の腹を蹴り上げた。VARの結果、退場となった。

だが、実力上位のサウジアラビアが同点に追い付く。前半39分、MFナセル・ドサリの左CKをDFカデシュが頭で合わせてゴール。雨が強まる中、前半は1-1で折り返した。

後半の立ち上がり。初戦で格下のインドネシアにホームで引き分けたサウジアラビアは、1人少なくなったとはいえ、勝ち点3を目指して攻勢を強めようとした。だが、ミスが多く、逆に中国のフェルナンジーニョと武磊(ウー・レイ)にカウンターで自陣に攻め込まれた。

そんな展開の中、中国が後半9分に再びCKからネットを揺らす。左CKの流れから最後は途中出場のMF王上源(ワン・シャンユェン)が相手GKと競り合いながら頭で押し込んだ。だが、VARの結果、オフサイドでゴールは取り消された。

サウジアラビアはその後、エースのサレム・ドサリが奮闘。後半18分に左サイドから抜け出し、右足でシュートを放ったがクロスバーを直撃した。同26分にも敵陣ペナルティーエリア内まで攻め込み、右足を振ったがゴールはならなかった。

だが、後半45分に右CKから再びDFカデシュが頭で合わせて逆転。2-1で最終予選初勝利を挙げた。

10月10日の第3戦でサウジアラビアはホームで日本と対戦。中国はアウェーでオーストラリアと対戦する。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【W杯予選】サウジアラビア、アウェーで中国に逆転勝ち 前半に退場者を出しながらCKから2発