ボール回しに臨む久保(中央)(撮影・垰建太)

サッカー日本代表(FIFAランキング17位)は5日、埼玉スタジアムでW杯北中米大会アジア最終予選初戦の中国戦(同87位)に臨む。4日、同所で最終調整。2度目の最終予選へ、MF久保建英(23=Rソシエダード)はリラックスした表情で球回しなどのメニューを消化した。ともに7カ月ぶり復帰の両翼、MF三笘薫(27=ブライトン)MF伊東純也(31=スタッド・ランス)との共演を「ロマン」と心待ちにした。

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日本の主力に上りつめた久保の言葉に、大人の余裕が見えた。前回大会の最終予選は全10試合のうち4試合の出場にとどまった。今は2列目の主軸に成長し「チームとして勝つところ、結果が一番だと思う」。個人のアピールよりチームの勝利に集中し、声にした。

その先に見据えるは25歳で迎える26年W杯だ。チーム最年少だった前回の22年カタール大会は2試合の出場に終わるなど、不完全燃焼だった。今回は、立場の違いは明白だ。「年齢的にも、もう世界で見ても普通に中堅のレベルに入ると思うので、このまま今の立場を崩さず、しっかり中心選手としてチームを引っ張っていきたい」との覚悟で過酷な最終予選を戦い抜く。

代表初選出から5年が経過し、チーム内の立ち位置も理解している。代表にはアジア2次予選チーム得点王のFW上田、MF中村、三笘、伊東ら得点源が数多くいる。自身も意欲を問われるが「難しいっすね。ないと言ったらうそになりますけど、あまり『俺が俺が』という感じでもないっすね、今は」。スペインで躍動も、前のめりではない。

一方で期待は膨らむ。かつてないほどの豪華布陣。三笘と伊東が7カ月ぶりに復帰し、ともに2列目を形成する可能性も高まった。3人の同時先発なら初。タイプの違うドリブラーは個で突破することが武器で、相手には脅威となる。「名前だけ並べたらロマンがあるかもしれない」。夢のトリオに自身も胸を高鳴らせつつ、両サイドの快足ウイングの特性を踏まえ「僕が中央にいる場合は使い分けというのを大事にしていきたいし、変に顔を出す必要もないかなと。黒子の役割でも。両者とも、理由は違えど復帰戦なので、しっかりいいプレーができるように僕らもサポートするのが大事なのかな」と描いた。

いよいよ開幕する最終予選、その初戦特有の緊張感は経験済みだ。8大会連続のW杯へ、ホームでの勝ち点3は不可欠になる。「しっかり早い時間帯に点を取ることで、変な緊張感をなくしていければ」。2大会連続で敗れている鬼門の第1戦を突破するための準備はできている。【佐藤成】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本代表】久保建英、三笘薫&伊東純也との共演は「ロマン」胸高鳴るも「サポートが大事」