練習で競り合う長谷部コーチ(中央左)と長友(同右)(撮影・垰建太)

選手最年長のDF長友佑都(37=東京)の“アシスト”で、長谷部誠コーチ(40)が早くもチームを整えてみせた。今回の合宿からスタッフに加わった長谷部コーチの下に、長友が真っ先に駆けつけて談笑。その直後、長友が初招集で緊張しきりのDF望月ヘンリー海輝(22)を引き入れ長谷部コーチに紹介し、3人でボール回しでコミュニケーションを図った。

長友は「ヘンリー(望月)が僕の圧にビビっていた(笑い)。これはメンタルを包んであげないとと。長谷部さんがいい感じに整えてくれるんで。最後、三角形のパスをしてヘンリーと心をつないだという感じです」と意図を説明した。

今夏までW杯3大会をともに戦った同志だったが、今回からコーチと選手の間となった。長友は「違和感しかない」と笑いながらも「選手の時より、オーラが増している。いるだけで落ち着く。代表をまとめるという部分では、仕事はそこまで変わらないのでは」とかつての“長谷部主将”の手腕に期待を寄せる。

5度目のW杯出場を目指す長友は、だれよりもアジア最終予選の厳しさを経験してきた。プレーで若手に負けないギラギラ感を持ちつつ、長谷部コーチ同様、若手に経験を伝えることが仕事だと自負している。最終予選の過去2大会で、初戦で敗れる痛い経験もした。「言葉で伝える部分と、練習のピッチで緊張感を初めて来る選手も感じてもらえれば」と話す。選手の立場に近い2人の“兄貴分”が、日本代表の精神的支柱になるのは間違いない。【岩田千代巳】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本代表】長友佑都「選手の時よりオーラ増している」同志長谷部誠コーチと精神的支柱になる