八戸入りが内定した札幌大・井波(大学提供)

J3ヴァンラーレ八戸は29日、札幌大MF井波勇太(4年=北海高)の来季加入内定を発表した。今季北海道学生リーグで最多5得点を挙げている道産子アタッカーが、プロの世界で勝負する。

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井波の22歳の誕生日、八戸から来季加入内定が発表された。8月に4日間練習に参加し、対人練習で猛アピール。練習参加の打診の連絡があってすぐにフェリーに飛び乗り、八戸に向かって勝ち取ったオファー。プロ入りを決めて「ずっとプロを目指していた。スタートラインに立てた。ひと安心」と、喜びを感じている。

札幌U-15から進学した北海では、苦しい高校3年間を過ごした。全国選手権は2年時はベンチ入りも出番なし。3年時は北海道大会直前に左膝を骨折し、チームも準決勝で敗退した。「高校時代の思い出はそれでかき消された」と悔いが残る。

大学生活に全力を注いだ。高校3年時の左膝のケガは入学直後も後を引き、別メニュー調整でのスタートで出遅れた。「足元の技術がストロングポイント。4年間で磨いてきた部分」と自信を持つ。今年がラストイヤー。同期には3年時にJ2藤枝入りを決めたDF中村涼(4年=盛岡商)もいて、リーグ戦では現在9戦全勝で首位に立つ。リーグ最多5ゴールを挙げて貢献。3年ぶり制覇へ突き進む。

夢は「J1でプレーすること」。八戸は現在J3で8位。プレーオフ出場圏まで勝ち点3差で、J2昇格の可能性がある。「まずは来季八戸でしっかり試合に出て、結果を出して、力になりたい」と気持ちを高ぶらせた。【保坂果那】

◆井波勇太(いなみ・ゆうた)2002年(平14)8月29日、札幌市生まれ。札幌中の島小1年で中の島スポーツ少年団でサッカーを始める。札幌U-15から北海高、21年に札幌大に入学し、3年から主力。23年全日本大学選手権(インカレ)出場。175センチ、72キロ。家族は両親と兄、弟。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【八戸】札幌大MF井波勇太が来季加入内定「スタートラインに立てた。ひと安心」