京都対FC東京 FC東京に勝利してハイタッチを交わす福田(右)と曹貴裁監督(撮影・白石智彦)

<明治安田J1:京都3-0東京>◇第28節◇24日◇サンガS

京都サンガが今季3度目の2連勝を飾り、6月の後半戦から6勝2分け1敗と猛反撃。勝ち点34で前節16位から暫定15位へ浮上した。5月には一時最下位の20位まで沈んだが、前半戦と後半戦で別チームとなった。

曹貴裁監督(55)は試合後、前日の甲子園での高校野球で、京都国際が関東第一(東東京)を制して初優勝したことに言及。

「(京都市民として)うれしく思った。彼ら高校生が努力して頂点を目指すところに、僕も勇気をもらった。今日はプロチームとして、恥じない試合をしたかった。我々には忘れられない2日間になる」

22年1月には同校からの依頼で、全生徒の前でリーダーについての講演を行った縁もあった。OBではないが、それ以前にも同校を訪問したこともあった。この日は同じ東京のチームに勝利という偶然もあった。

またこの日が、22年に90歳で他界したクラブの名誉会長で、メインスポンサー京セラの創業者で名誉会長だった稲盛和夫氏の命日でもあった。

試合前は控室で選手と黙とうしたという。

指揮官は「夏休みに見に来てくれた人に、いいものを見せられたと思う。(稲盛名誉会長に対しても)僕自身も、強い思いで試合に臨んだ」と振り返った。

試合は、今夏加入のブラジル人FWラファエル・エリアス(25)が、またも主役になった。前半2分に右CKからフリーで放ったヘディングシュートは、クロスバーに当たりながら先制点になった。

前節セレッソ大阪戦で来日初のハットトリックを飾るなど、これで6戦6発。182センチ、76キロの左利きストライカーで、ブラジルの名門クルゼイロから期限付き移籍してきた実力は本物。

2点目はFW原大智(25)が決め、3点目はJ1初得点となったMF平戸太貴(27)。この試合は1得点2アシストで全ゴールに絡んだ。「J1で決められたのはうれしいが、チームが勝つことが一番うれしい」と平戸。

京都はこの2試合で計8得点とゴールラッシュ。真夏の快進撃で上位も狙えそうな勢いだ。【横田和幸】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【京都】京都国際の甲子園初優勝に勇気 曺貴裁監督「我々には忘れられない2日間になる」