開幕戦でゴールを決めたブライトン三笘(ロイター)

<プレミアリーグ:エバートン0-3ブライトン>◇17日◇第1節◇リバプール

世界最高峰のイングランド・プレミアリーグは各地で開幕節が行われ、ブライトンの日本代表MF三笘薫(27)がアウェーのエバートン戦で前半25分に昨年9月以来のゴールとなる先制点を決めた。

腰負傷からのリーグ復帰戦で後半44分まで出場し、3-0の勝利に貢献。あらためて存在感をみせつけ、9月から始まるW杯北中米大会アジア最終予選に向けて完全復活を印象づけた。

   ◇   ◇   ◇

いきなり魅せた。勢いよくゴールに飛び込んだ。約半年ぶりの公式戦に戻ってきた三笘が、新シーズンのクラブ第1号ゴールを決めた。「久々のプレミアリーグで楽しかった。準備はしてきたので、それが今季どう出るか自分自身でも楽しみ」。この瞬間を心待ちにしていた。

復帰初ゴールは自陣深くで、ボールを奪った自らのプレーが起点となった。前半25分、ドリブルで一気に持ち上がって味方に預けると、そのままゴール前まで走り込んだ。右からの低いクロスを右足ワンタッチで合わせ、自らもゴールイン。「プレシーズンに点を決められなかったが、練習ではいい感覚があったのでチャンスは来ると思っていた」とうなずいた。

日本代表を含めて公式戦のゴールは昨年9月のボーンマス戦以来。開幕戦でのゴールは加入3季目で初めてとなり、日本選手では03-04年のフラムMF稲本潤一、17-18年のレスターFW岡崎慎司に次いで3人目となった。プレミアリーグ通算得点は11点目。岡崎の日本人歴代最多14得点にあと3点と迫った。

後半21分には39歳のエバートンDFアシュリー・ヤングのトラップミスを見逃さずに球を奪って抜け出すと、後ろから倒されてヤングは一発退場。攻守に左サイドで躍動し「コンディションは良いが、まだまだ上がる」と自信を示した。

昨季はシーズン後半に腰痛の影響で長期離脱。リーグ戦は19試合の出場で3得点にとどまった。チームも11位と苦しんだ。日本代表としても全勝突破を決めた3月と6月のW杯アジア2次予選を欠場。自身のSNSに「必ず強くなって戻ってきます」と記していた。

31歳のヒュルツェラー新監督の下で迎えたプレミア3季目。理想的なスタートを決めたが「まだ38試合の1つに過ぎない」と言った。パワーアップして戻ってきたアタッカーが後半44分に交代で退くと、エバートンのサポーターは一斉に帰宅。満員だった敵地グディソン・パークは一気に空席が目立った。

▽三笘の復帰までの経緯

◆離脱 2月27日、腰の負傷のため長期離脱することになった。当時のデゼルビ監督が記者会見で「大きな問題」と明らかにした。2月18日のシェフィールド・ユナイテッド戦で腰の痛みから途中交代していた。

◆実戦復帰 7月24日、東京・国立競技場で行われたJ1鹿島とのプレシーズンマッチに前半のみ出場。ゴールはなかったが「(腰は)全然問題なくできたし、違和感はほとんどない」と話した。

◆中3日 7月28日、国立でのJ11東京V戦で前半のみ出場。24日の鹿島戦から中3日だったが、ドリブルで30メートル近く持ち上がるなど元気な姿をアピール。

◆2得点に絡む 8月10日に行われたビリャレアル(スペイン)とのプレーシーズンマッチで先発し、2ゴールに絡む活躍。後半30分近くまでプレーした。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 ブライトン三笘薫、開幕戦いきなりゴールで存在感「まだまだ上がる」W杯最終予選へ向け完全復活